学生の声 アーカイブ

2008.07.22 Tuesday

サンフランシスコ留学体験記−−San Francisco SPCAを見学して

今年の春に短期大学部英語科の短期海外語学研修奨学金制度を利用して,アメリカ・サンフランシスコに留学した坊野さんの留学体験記をお届けします。


spca1.jpg  この留学では,語学学校に通いながら,保護された動物の扱いが日本とアメリカでどのように違うのかを学ぼうと思いました。私が始めて動物保護について興味を持ったのは,小学4年生のときです。『この子達を救いたい』という本を読んで,動物虐待の実態や,たくさんの犬・猫が毎日保健所で殺されている現実を知り,人間の行っていることに対して疑問を持ちました。その後,様々な本を読んでいく中で,私が生まれ育った福岡県は,保健所での動物の殺処分数が毎年ワースト3に入っていることを知り,大きなショックを受けました。そんな私がSPCA(編者注:SPCAとは,Society for the Prevention of Cruelty to Animalsの頭字語(acronym)で,「動物を虐待から保護する組織」という意味)の存在と活動内容を知ったのは,高校3年生の時です。市の交流訪問の一環として,サンフランシスコの隣街のオークランドに滞在していた私は,現地の人の話から,その施設の素晴らしい取り組みを知りました。残念ながら,その時は見学することが出来なかったので,いつか機会があれば絶対に見学したいと思っていました。

声  今回の留学でその機会が巡ってきました。San Francisco SPCAを見学するために事前に何度か電話をしたのですが,連絡がつかず,直接センターに出向いて予約をとるというハプニングがありましたが,無事,見学することができました。見学の日,まず驚いたのは,その大きさです。広大な土地には,動物病院を含め,様々な施設がありました。私が特に感心したのは,センターに保管されている分厚いファイルです。そのなかには,センターに保護されている猫や犬の性格や特徴などが事細かに記され,センターの方によると,それを基に里親探しをするのだということでした。たとえば,元気な犬なら,散歩の時間や一緒に遊ぶ時間をしっかり確保してくれる家に託し,おとなしい家ならご老人の家に預けるといった具合です。私が見学したときは,新しい動物病院を建設している最中ということもあり,忙しそうでしたが,スタッフの方もボランティアの方も,活き活きと働いていらっしゃいました。spca2.jpg実際に保護されている動物たちと対面した時,私を案内してくれたステイシーさんが,一頭一頭に向かって話しかけながら歩いていたことが,たいへん印象に残っています。このセンターではほぼ100%の割合で里親が決まると聞いていましたが,その理由が分かったような気がします。たくさんの人にたっぷりの愛情を受けて育つ動物たちは,まっすぐな目をしていて,そこには日本の保健所にある「ガス室」の影が全くありませんでした。センターにいるすべての子が,少しでも早く家族を見つけられますようにと,願わずにいられませんでした。

 これ以上不幸な動物を増やさないために,私たちに何ができるのでしょうか。SPCAの取り組みをそのまま日本に持ってくることは今すぐできないと思いますが,去勢・避妊を徹底することであれば,今からでも可能です。SPCAのスタッフの方々が口をそろえて,その重要性を説いていました。私は日本の動物保護団体に所属しようと思っています。そこで,私がアメリカで学んだことを活かすことができればと思います。

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2008.12.22 Monday

インターンシップ体験記:JALスカイ九州

福岡女学院大学短期大学部では,毎年春と夏の2回にわけてインターンシップ(就業体験)を実施しています。今年の夏,JALスカイ九州でインターンシップに参加した田畑さんの体験記をお届けします。


 私は8月5日から31日までの約1ヶ月間,JALスカイ九州の夏季インターンシップに参加しました。このインターンシップでは,実際にグランドスタッフの一員として仕事をします。お客様へのお声かけや,搭乗手続きのご案内,ゲートでの搭乗案内などさまざまな仕事を時間通りに進めなければなりません。見た目は華やかな仕事ですが,実際は,搭乗時刻に遅れそうなお客様のお荷物を持ち,ゲートまで走ったり,飛行機に到着時刻にあわせて準備をしたりと,体力勝負のとても大変な仕事でした。

 しかし,このような大変な仕事だからこそ,やりがいを感じました。お客様から「今日は暑いね」などのような何気ないお言葉や,「お疲れさま」「ありがとう」などの温かいお言葉をいただいた時のうれしさは今でも忘れません。1ヶ月という短い期間でしたが,お客様を時間通りに,そして安全に,飛行機へとご案内しなければならない責任と,毎日たくさんのお客様と出会い,人と出会うことの喜びを実感することができました。

インターンシップを通して出会ったすべての方に感謝し,これからの自分の夢に向かって一歩一歩前進していきたいと思います。

2009.01.05 Monday

インターンシップ体験記:福岡山の上ホテル

福岡女学院大学短期大学部では,毎年春と夏の2回にわけてインターンシップ(就業体験)を実施しています。今年の夏,ワタベエンタープライズ株式会社福岡山の上ホテルでインターンシップに参加した清田さんの体験記をお届けします。


 私は今年の夏休みに18日間,ワタベエンタープライズ株式会社福岡山の上ホテル内のレストラン「ヒルトップ」でインターンシップに参加しました。参加するに当たり私が設定したテーマは「さまざまな年齢のお客様に対して適切なサービスを考え,臨機応変に対応できるようになる」ことでした。実際に従業員として働くことで発見できたことがたくさんあります。

 ホテル業という一見華やかな仕事の裏には,ものすごく大変な作業があり,多くの人の働きの上に成り立っているのだと知りました。お客様を迎える前にグラスやスプーンを1本1本丁寧に磨いたり,店内の掃除を徹底的にしなければなりませんでした。また,重いケースなどを運んでまわるなどの重労働もありました。

 実際に接客をしてみて,楽しさと厳しさの両面があることが分かりました。たとえば,コーヒーの温度一つとっても人それぞれの好みがあり,たまたま私が食後にお出ししたコーヒーがそのお客様にはぬるく感じたらしく,不満を言われました。そのときに何とかしてそのお客様に喜んでいただきたいと考え,できたての熱いコーヒーをお客様の目の前で注いでみました。すると,そのお客様はコーヒーを飲んで「おいしい」と言って,笑ってくださったので,本当によかったと思いました。接客の厳しさに直面し,私なりに試行錯誤して解決できたときに,接客の楽しさを見いだすことができました。

 インターンシップに参加したことで,貴重な時間を過ごすことができました。インターンシップで学んだ多くのことを生かして,これからの就職活動に臨みたいと思います。

2009.02.10 Tuesday

学生インタビュー:勉強と演劇と

社会人入試で本学に入学してきたKさん。学業に励む傍ら舞台活動も精力的にこなしています。今回はKさんへのインタビューをお届けします。


–なぜ本学に入学しようと思ったのですか?

普通,短大へ行くときには,資格を取って,卒業後はこういう進路に進んでということをしっかり考えなさいって言われますよね。でも,福女のオープンキャンパスで先生と話したとき,私が「教養のために勉強したい」って言ったら,「そういう人がいたらおもしろい」って言われたんです。その言葉を聞いたときに,福女だったら自分の勉強したいって気持ちに応えてくれそうな気がしたんです。それと社会人入試だと授業料が半額になるということもあります(笑)

–実際に入学してみてどうですか?

とにかく楽しいです。高校の頃と違って,勉強したいのならどんどんすればいいという雰囲気で。いろいろな授業を受けていると,全部がつながっているなあって感じます。たとえば,後期に「TOEIC基礎」の授業を受けました。授業はTOEIC(R)のテスト対策なのですが,そこで学んだことってTOEIC(R)に限定されるわけじゃないんです。他の授業で学んだこととも関連があることを実感します。

–演劇はいつ頃から始めたのですか?

20才のころから始めました。ずっとピアノを習っていたのですが,演奏の幅を広げたいと思ってなんとなく演劇を始め、22歳からは踊りを始めました

–演劇などをして,ピアノの演奏は変わりましたか?

変わった気がします。演劇では配役が決まって,台詞をもらうと,何でこういう台詞なんだろうと台本を読んだり,背景となる資料に当たりながら考えたりします。ピアノは,以前はただ楽譜を弾いていただけだったのですが,最近,自分なりに考えてから弾くようになりました。「身体美学実技」という授業で「よい呼吸をすると身体の中身が変わる」と教わりましたが,演奏する際の呼吸も変わってきました。kazemati.jpg曲を弾くとき「うまく弾かなきゃ」と思ってしまうと思うように体が動かなくなってしまいます。そんなときしっかり呼吸をして,体をリラックスさせてから弾くと,自分の弾きたい音に近づくことができる気がしています

–今度,舞台に出演されるのですよね。

はい。東憲司(劇団桟敷童子)さん作・演出の「北九州芸術劇場プロデュース 風街」です。2月25日〜3月1日まで北九州芸術劇場小劇場で公演があります。九州北部の架空の街を舞台に普通の人の日常を描いた,激しくも切ない生と死の物語です。ぜひ見に来てください。

2009.03.23 Monday

学生インタビュー:長期留学を経験して

本学に入学するまでは海外に行ったことがなかったIさん。選択科目「海外語学研修」で経験したカルチャーショックを機に,イギリスで1年間留学してきました。今回はIさんへのインタビューをお届けします。


 —なぜ福岡女学院大学短期大学部に入ろうと思ったのですか?

CIMG0107s.jpg 実はもともと4年制大学を志望していました。でも,私の出身高校のカリキュラムの関係で,4大は難しかったので,短大に変更しました。それと県内を希望してたので,消去法で条件に合う短大を探していたら,ここにたどり着きました。だけど,今は来てよかったと思っています。

—実際に学んで,女学院のどこがよかったですか?

高校であまり英語の勉強をしていたわけではなかったので,文法とか発音とか基礎的なクラスがためになりました。それと,短大の先生って英語のスキルだけじゃなくて,文化とかいろいろなことを話されるから,いろいろ興味が広がりました。

ー短大の授業はどんな科目が印象に残っていますか?

聖書の科目ですね。欧米の文化って聖書が入り込んでいますよね。映画とか見ていても,聖書の知識がなかったら分からないシーンが結構あったりして,役に立っています。2年生になってからも「ジェンダースタディ」を選択しました。「ジェンダースタディ」では聖書に出てくる女性にスポットを当てて,女性の視点から見るという授業で,男性の視点から見るのとは違う読み方ができることを学びました。あとこの授業の先生が脱線して,女性の先輩として話をしてくださるのもよかったですよ(笑)

ーIさんは1年間休学して,イギリスに留学されましたが,なぜ留学しようと思ったんですか?

CIMG1881s.jpg 短大に入るまで海外に行ったことありませんでした。そこで1年の夏休みに「海外語学研修」に参加して,イギリスに行ったのがきっかけです。そこでカルチャーショックを覚えました。日本人同士だと雰囲気で伝わることがありますよね。だけど,イギリスだとちゃんと言葉に出して言わないと分かってもらえないことがありました。そのときに知識として知っている英語とコミュニケーションの英語って違うなあと思いました。このままじゃいかんなと思いはじめて,留学しようと思い始めました。

ー実際に留学してどうでしたか?

留学前はAクラス[注:英語の習熟度別クラス編成でSに次ぐクラス]だったんですが,「Writing」でネイティブの先生の指示が分からないことがあったんですよ。TOEICのリスニングの問題も分からなくて眠ってしまったこともありました(笑)でも留学して,自分でもびっくりするほど英語力が伸びました。

ー英語力はどのくらい伸びましたか?

留学に行く前がTOEICで400点代後半でした。それが帰ってきてから865点でした。語学学校に入ったのですが,向こうに行って3〜4ヶ月過ぎたぐらいから自分で会話力が伸びたと感じるようになって,そのころから学校が楽しくなりました。

ー語学学校はどうでしたか?

いろいろな世代の人と知り合えてよかったのですが,反面,別れがつらかったです。私のように1年間の長期にわたって留学する人は少なく,出て行く人を見送ることが多かったです。学校にはヨーロッパや南米から多く来ていました。自分より年下なのに,すごくしっかりした人がいたり,年配の人で,仕事で英語が必要なので留学していた人がいたり。あとお医者さんもいましたよ。職業が違うと話す内容も違うなと思いました。

ー最後に後輩にメッセージをお願いします。

短大の2年間は自由なので,人に流されてしまう可能性もありますが,自分ががんばった分だけ成長できる可能性もあります。最初から具体的な目標がなくても,女学院でのチャンスを十分使って,がんばってみてください。

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