2012年07月27日
留学体験記〜Bath(イギリス)
2012年2月〜3月に短期海外語学研修支援金制度を利用して,7週間,イギリス・バースに留学したMさんの体験をお届けします。
私は短期海外語学研修支援金制度を使って、2月10日から7週間、Bath(バース・イギリス)に滞在しました。この留学に応募した理由は、イギリスに行きたいと思ったのと同時に、一人でなにもかもしなければならない環境を経験したかったからです。というのも、私は昔から精神面が弱く、肝心なところで逃げてしまったりすることがありました。そこが私の弱点で、社会人になる前に克服しようと思ったからです。
留学先にバースを選んだ理由は、とても古い町で町自体が世界遺産に登録されており、他にもたくさんの歴史的建造物があり、いろんなことが学べると思ったからです。最初の2週間ほどはバースの町を歩き続けました。石の建物がほとんどで、その石もアイボリー色でとても暖かく、新しくできたデパートのようなところも景観を損ねないようにしてあり、街全体が同じ色で統一しているようでした。
語学学校では、マンツーマンの授業とグループでの授業を受けたのですが、どちらも自分のためになりました。マンツーマン授業では、自分の意見をたくさん言うことができ、また、私が理解できるまで何度も指導をしてもらえました。グループ授業では、他の学生の意見を聞くことができ、異文化について学ぶことができました。休み時間や放課後には学校の子たちとご飯を食べに行ったり、散歩したりして、みんなと仲良くなりました。最初はあまり聞き取れなかった友達との会話もゆっくりですが理解し、感想や返事が言えるようになり、少しずつ自分の成長を感じることができました。
休日や放課後を使って、ローマン・バース(Roman Baths)をはじめ様々なところに行き、歴史なども調べました。 ローマン・バースは、紀元前、先住民族のケルト人がこの地の温泉を信仰の対象にしており、その後、紀元前1世紀にグレートブリテン島に侵攻したローマ軍が大浴場と神殿を建設し、アクアクリスと名付けました。温泉保養地として栄えたのは5世紀にローマ人が撤退し、サクソン人がバースと名付けてからです。ローマン・バースは18世紀に発掘され、1987年に世界遺産に登録されています。ローマン・バースの中で、グレート・バースと呼ばれる大浴場は1.6メートルほどの深さがあり、キングス・バースという源泉地からまっすぐ温水をひっぱています。キングス・バースの水温は46度あり、1日あたり100万リットルを越えるお湯が湧き出ています。サーキュラー・バースという水風呂があり、そこにコインを投げると願い事が叶うと言われています。
(水中のきらきらしているものがコインです)
7週間、バースに滞在して異文化を体験し、とても貴重な経験になりました。また、ローマン・バースに行ったことで、2千年以上前の人たちが健康施設を作り、サウナや水風呂を使っていることが長い間受け継がれていることを考えると、昔なくして今はないのだと改めて思いました。