2013年07月12日
2013年度グレープカップコンテスト課題文について
第40回グレープカップコンテストの課題文について
福岡女学院大学短期大学部
学部長 上原 敬司
今年、40回目のグレープカップを迎えることができて感慨もひとしおです。皆様これまでのご支援ありがとうございました。福岡女学院短期大学も今年創立50年目を迎え、来年は創立50周年の記念行事を計画中でございます。
そんな福岡女学院短期大学の輝かしい歴史的な一時点で、短期大学は創立当時の建学の精神をより深く理解し、具現化していかねばと心を引き締めているところであります。
「イエス・キリストに基づく建学の精神」この短大学則一条の言葉をわれわれ教職員は常に肝に銘じ日々の教育に生かしていかねばなりません。
さて、そのような機運の中われわれはグレープカップの課題文をマザーテレサのノーベル平和賞の講演の言葉を選びました。
マザーテレサはまさにイエス・キリストの精神をそのまま生き抜こうとしたクリスチャンであります。マザーテレサの根本精神は「貧しい人の中の最も貧しい人に仕えること」です。「仕える」を英語serveでマザーテレサは表現していますが、このserve する精神は「奉仕する」という言葉でも訳されます。短大学則一条の中にも「奉仕に生きる社会人」という文言もございます。「貧しい人」が、マザーテレサの中では、自分たちよりも上に存在するのです。神や主人に「仕える」のと同じ意味において「貧しい人」に「仕える」のです。
いま日本は経済!経済!経済が人間や社会の中で一番大事なものの如く語られています。
しかし、日本人はこれでいのでしょうか?教育界も宗教界も大きな声でNOと異議を唱えていません。こんな状況の中において福岡女学院短期大学部は「イエス・キリスト」をもっとも大切な価値として社会に訴えていきたいと思います。
課題文の最後のエピソードに自分の砂糖を我慢して食べずにマザーテレサの施設の子供に食べさせる話があります。この4歳のこどもに「貧しい人」に仕える心が厳然と存在するのです。それを賛美するマザーテレサ。そんなマザーテレサの心を課題文の朗読を通して表現していただけたら主催者としてはうれしく、光栄に思います。