福岡女学院大学 トップページ > 学部・学科 > 人間関係学部 心理学科 >  心理学科 Today >  学生生活

人間関係学部 心理学科 現代文化学科 Today

学生生活 一覧

2013年01月24日

大学院生の自主研修と学生ボランティア:高齢者施設における「回想法」の実践

 回想法は、アメリカの精神科医R.バトラーが提唱した心理療法で、高齢者の心理的アプローチの手法としてよく使用されています。この療法では思い出の品や昔の写真などを題材に語り合い、よき聞き手から傾聴されることで高齢者の心理的安定を図ります。高齢者はこの作業を通して、自分の人生の意味や価値を再認識し、人生を肯定的にとらえて、死に対する準備という老年期の課題に取り組むといわれています。

 このような回想法を「お話会」と称して、私たち大学院生は近隣のグループホーム2か所で、それぞれ月に1回1時間程度実施しています。お話会では毎月テーマを決めて、そのテーマに沿った昔の写真を数枚用意し、高齢者の思い出話に耳を傾けます。その際写真だけでなく、外出する機会の限られている高齢者のために、草花など季節を感じ五感に訴えかけるような素材を使用することもあります。また季節の童謡や昔の歌謡曲の歌詞カードをカラフルな絵や写真を盛り込んで作り、グループで歌っています。なかなかお話にのってこられない認知症の進んだ方も、歌はよく覚えているようで率先してとても楽しそうに歌われるのが印象的です。昔の歌謡曲など私たち学生は知らないものばかりですが、あえて事前に練習していくということはせず、人生の先輩に教えていただくという姿勢で取り組んでいます。

 お話会には学部生にもボランティアで入っていただいていますが、日頃なかなか高齢者と接する機会が少ないためか、月に1回の穏やかで心満たされる時間がとても貴重な体験になっているようです。一度回想法に参加した学生は「すごく楽しかった。お年寄りに元気になってもらおうと思って行ったのに、かえって私たちが元気をもらった。また絶対行きたい」と口を揃えて言います。高齢者の方々も月に1回のお話会を心待ちにしておられ、帰り際には「あなたたちが来ると私たちも20歳若返る。ああ楽しかった。来月もまた来てくださいね。待ってますよ」とおっしゃってくださいます。

 回想法は私たち学生にとって気忙しい学校生活の中でほっとできる癒しの時間です。同時に様々な体験を重ねて今日まで生きてこられた人生の達人に敬意の気持ちを抱き、自分たちも今後困難があっても力強く生きていこうと励まされる時間でもあります。このように高齢者、学生双方にとって和やかな時間と生きる力をもたらしてくれる回想法を、来年、再来年、それ以降も絶やすことなく続けていけたらよいなと思っています。

(修士1年 Tさん)

投稿時間:2013年1月24日 11:42 | 固定リンク

2013年01月18日

連載記事 サークル活動体験記

 学生生活では、サークル活動に打ち込むことは、授業やゼミに参加して勉学に励むことと同じくらい大切な時間の過ごし方です。サークル活動の中では、人間心理に関する現象も沢山体験することができます。一生懸命取り組むことで、“大切な何か”を得ることができることでしょう。心理学科の学生の皆さんに、サークル活動について自分たちの体験を語ってもらっています。

 

【これまでに掲載されているサークル】

 サークル活動体験記(1): ワンダーフォーゲル部

 サークル活動体験記(2): 社会福祉研究部

 サークル活動体験記(3): バスケットボール部

 サークル活動体験記(4): 創作舞踊部

 サークル活動体験記(5): 写真部

 サークル活動体験記(6): 学友会総務

 

【体験のなかにある学び】

 サークル活動を通して、活動している人達は授業とは違う「学び」を体験しているようです。

 どの学問領域でも同じですが、ある領域の学問を一生懸命勉強して、その領域固有な専門知識や技術を身に付けると、それは単に知識として個人の中に蓄えられるだけでなく、自然とその知識や技術がその人の考え方やもののとらえ方、ひいては行動に大きな影響を与えてくると思われます,いわゆる専門性に根ざした考え方、あるいは専門領域に固有な視点、考え方といったものにあたります。

 心理学科では、授業やゼミでは個人の内面を深く識ることや人間関係に関する学びを主に行っています。授業で学んだ「人の心理」に関する知識は、それを知っているだけでも、現実の日常生活や社会的活動のなかで活かされるようになります。さらには、それらは意識することでもっと確実なものとなり、その人固有の視点→個性ともなっていくと考えられます。

 (担当:米川)

投稿時間:2013年1月18日 14:37 | 固定リンク

2012年11月14日

サークル活動体験記(6):学友会総務

学友会総務:各種学校行事の企画運営を行う活動は、やりがいと達成感の宝庫

 

 私は、学友会総務に所属しました。学生生活をより良くすることを目的とし、イベントの企画運営やボランティア活動、マナーアップへの取り組み、他大学との意見交換など、さまざまな活動を行っています。HP学友会N1.jpg

 総務の活動は、すべて学生が主体となっているため、やりがいや達成感は計り知れません。その分苦悩も多いのですが、そのたびに悩みを共有し支えあいます。悩みを口に出すことで、考えがまとまったり新しい可能性が見つけられたりとずいぶん気持ちが軽くなります。また、信頼できる仲間がいることは心強く、チャレンジする原動力ともなりました。

 HP学友会N2.jpg心理学科は、人生について、物事の捉え方や考え方について深く考えることができる学科だと思います。多くの人に支えられている自分に気が付き、自分には何ができるのかを考えるようになりました。私は、大勢の人前に立つことや新しいアイデアを出すことが苦手でした。そのため、みんなの意見をよく聴き、どのようにまとめていけるか、案を実現させるにはどのような方法が必要となるかなどを考えることに努めました。苦手なことはスモールステップで克服し、得意なことや長所はより伸ばしていくことが大切なのだと思います。今では、学友会総会で決議案を述べることもできるようになりました。

HP学友会N3.jpg

 私が変われたのは、新しい環境に身を投じたことと、信頼できる仲間の存在があったからだと思います。環境が変われば自分も変わります。今まで挑戦したことがない分野に挑戦してみて下さい。すべてが自分を成長させ、自信へとつながると思います。多くの人と出会い、自分の可能性を広げ充実した大学生活を送ってください。

HP学友会N4.jpg

(4年生 Sさん)

投稿時間:2012年11月14日 15:22 | 固定リンク

2012年10月31日

サークル活動体験記(5):写真部

写真部:現像作業を行いました

 

 私は写真部に所属しています。

 最近「カメラ女子」という言葉の普及のおかげか、今年度は沢山の部員が入部してくれました。

 「文化部の部活動は運動部に比べて楽」というイメージが強いかもしれません(…実際私もそうでした)が、意外と文化部も大変です。10月に行われる葡萄祭へ向けての写真集作りは一番大きなイベントで、その年の写真部の集大成となるように撮影会を行ったりイベントに積極的に参加してシャッターを切っています。

 また、女学院の写真部には珍しく「暗室」があります。

HP写真部N1.jpg

 最近はデジカメやスマートフォンのカメラアプリなどの手軽さからあまりフィルムカメラに親しんでいる人は少ないと思いますが、あえてフィルムカメラを使い、暗室を使って現像作業を行います。現像では薬品と光とカン(!)を駆使します。先日顧問の先生に手取り足取り教わりながら私も現像を行いました。現像するとこのようになります。(薬品の関係上モノクロになります。)

HP写真部N2.jpg

 自分で撮った写真を自分で現像することは他ではなかなか味わえない貴重な経験です。写真部は今年度から新しい顧問を迎え、部員も昨年度の5名から17名に増え毎日楽しく活動しています。

 他学科の人との交流が出来るのもサークル活動の大きな魅力ではないでしょうか。

 学業とサークル活動の両立は学年が上がるにつれ大変ですが、そこで得られる経験は言葉にならないほど大切で貴重な経験です。

 少しでも「面白そう」「興味がある」「やってみたい」と思ったら是非色々な部活を訪ねてみて下さい。大学でしかできないことはもちろん、部活内での楽しみも苦しみも、「今」しか経験できません。新たな自分を発見できる大きなきっかけになると思います。

 写真部もまた、日々新たな経験が出来るように皆で試行錯誤しながら活動中です。

(3年生 Kさん)

投稿時間:2012年10月31日 15:55 | 固定リンク

2012年10月24日

サークル活動体験記(4):創作舞踊部

創作舞踊部:学校での私の居場所

 

 私は、女学院に入学してから心機一転として創作舞踊部に入部しました。新しいことを始めることには、ほんの少しの勇気がいります。知らない土地での生活、これから始まるキャンパスライフ。不安でいっぱいの中、部に属することで私は居場所を見つけたように感じました。部は、小さな集団に過ぎないですが部員と一緒に体を動かしたり、笑ったり、悩んだりと密度の濃い時間を過ごすことで私自身にとって大きな存在へと変わりました。

HP創作舞踊部N1.jpg 最初は、踊ることに抵抗が少しありましたが、今では踊ることでもやもやした心がすっきりします。これは、踊るという行為が私にとってのストレスコーピングであるということです。心理学の勉強は、とても奥が深いです。

事例だけに留まらず、日常生活の中で講義で学んだことが活かされることがたくさんあります。私は、11月に創作舞踊部の学外公演を控えています。どんなに踊りこみをしていても、やはり人前で踊るのは緊張します。そこで、ゼミで学習した自己暗示の力で少しでも緊張を解消したいと思います。
HP創作舞踊部N2.jpg

文武両道することは、簡単なことではありません。しかし、部活を通して講義で教わったことを実感することでより学ぶことが楽しくなります。一度しかないキャンパスライフ。私は、学科で心理学を学び、部活で社会性や仲間と同じ目標に向かって努力することを学び、毎日、学び溢れる生活をしています。4年間は、あっという間です。これからも欲張って充実した時間を過ごしていきたいと思っています。

 

(3年生 Fさん)

投稿時間:2012年10月24日 10:04 | 固定リンク

前の5件 1234