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女学院Today

2013年06月22日

映画研究J 社会人講師による講義

 先週6月15日に「映画研究J」という科目に、「らくごえいが」という映画を製作された田中雄之プロデューサーが社会人講師としてお話をしてくださいました。
 大学を卒業されてから大手広告会社に就職。比較的大きな案件を扱っておられましたが退職されて東京芸術大学大学院に入学され、映画プロデューサーに転身されました。そういうご自身のプロフィールを紹介された後、田中プロシューサーさんの映画論を説明されました。
 すべてのここで紹介するわけにはいきません。印象に残った一部を紹介します。まず一番印象に残ったのは「観客主義」。作り手の思いをぶつけたような作品でもなく、お金儲けを優先した作品でもない、観客視線にたった作品作り、それが観客主義です。もちろん観客主義だからといって観客にこびるような作品というわけではありません。それは商業主義です。観客が娯楽としても情報としても本当に必要としている内容の作品を創るということ、簡単なようで難しい。
 映画だけでなく、マスコミやブランドショップにも作り手のおしきせ、金儲け優先の思想があります。現在の大部分のマスコミは視聴者が必要な情報ではなく、マスコミ関係者が「視聴者はこの情報を知るべきだ」という情報をつくりだしています。我々が欲しいスタイルの洋服ではなく、業界がつくりだした流行にしたがったスタイルの洋服。私なんて・・・具体的にこんなスーツが欲しい、というイメージがあるのに、そんなイメージにあったスーツなんて見つからない、なんて経験はしょっちゅうです。
 生活者としての観客の立場に立った映画作り。「らくごえいが」という作品は「徹底的な観客主義」にたって製作されたそうです。そしてこれからも徹底的な観客主義にもとづいて作品をつくられるそうなので、これから製作される作品が楽しみです。
 もう一つ、個人的に気に入ったのが「アクティブオーディエンスプロジェクト」。Active Audience Project。映画館でもっとアクティブに楽しめるような活動推進プロジェクト。現在の日本の映画館では、拍手したり、スクリーンに声をかけるなんてことはほとんどありません。笑いもこらえている場合があります。1960年代の映画館の風景をみると、多くの観客がスクリーンのスターに声をかけていました。拍手もしていました。
 いつのまにか・・・映画はおとなしく鑑賞するもの・・・なんてルールができてしまいました。もちろんわけもなく、騒ぐのは他の観客の邪魔になります。でも面白い場面で笑ったり、悲しい場面で泣くのは自然な人間の反応です。そういう反応が自然にできるように活動するプロジェクトです。反対する人は・・・・演劇とか歌舞伎とかそういう舞台を見たことがない人でしょうね。人間が演じる舞台で観客がなんの反応もしなかったら・・演技者の演技は・・・さめていきます。感動はうまれません。観客は演技者と一緒に舞台をつくっています。映画も同じです。せっかく大勢の観客がいる映画館で映画を鑑賞しているのですから、舞台と同じようにアクティブに反応すべきでしょう。

 現在、この講義の感想を読んでいます。う~む。ピンからキリまであります。でも多くの学生がこの講義を楽しんだようです。田中プロデューサーさん、いい講義を本当にありがとうございました。またお呼びしますので、よろしくお願いいたします。

(bunkei)
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投稿時間:2013年6月22日 11:11 | 固定リンク

2013年06月20日

初年次教育研究活動報告会

6月11日(火)、初年次教育研究活動報告会をしました。

 

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メディア・コミュニケーション学科の教員である私たち(二階堂整、守山惠子)は、昨年度から学院活性化推進助成金を得て、初年次教育研究活動を行っています。学生が、大学での勉学の基礎となる力をつけるための方法を提案することが一つの大きな目的です。今年度のメディア・コミュニケーション学科の入門ワークショップでは、その成果を生かし、小論文を書くことなどを通して、論理的な力を養っています。

6月11日(火)午後5時半~7時に、学内の教職員対象の報告会(中間報告会)を開催しました。学院理事長をはじめ、他学科や他学部の先生方、職員の方々、そして、メディア・コミュニケーション学科の先生方が、多数出席してくださいました。報告会では、教員と学生が授業や度々の小論文課題にどう取り組んでいるかといった具体的なことを中心に話し、また、提案をしました。報告会では貴重な情報交換、意見交換ができました。これを今後に生かしたいと思っています。

 

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この報告会は、2012年度の表現学科基礎ワークショップ(二階堂、守山クラス)の学生の皆さんとメディア・コミュニケーション学科の学生の皆さんが、授業や課題にしっかり取り組んでくれた、取り組んでくれているおかげで、開催することができました。学生の皆さんと一緒に、さらに実りのある初年次教育に取り組みたいと思っています。

(報告:守山惠子)

投稿時間:2013年6月20日 14:42 | 固定リンク

2013年06月18日

大学院進学ガイダンスが行われました

 6月10日、11日の二日間、エリザベス・リーホールで毎年恒例の大学院進学ガイダンスが行われました。

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 1年生から4年生まで、大学院進学を目指している人から、大学院生活を覗いてみたい人まで、心理学科の多くの学生たちが参加しました。
 教員による大学院の案内に続き、福岡女学院大学大学院臨床心理学専攻の在学生たちが大学院生活の楽しさ、大変さ、充実さについてそれぞれの大学院生活を紹介し、自分の受験勉強体験をもとに、受験勉強のコツについて話してくれました。
 大学院生活を具体的にイメージすることができ、進学を目指す人には受験勉強の具体的な手だてのヒントを得る充実した内容のガイダンスでした。

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(担当:奇)

投稿時間:2013年6月18日 16:40 | 固定リンク

2013年06月18日

短期留学報告(1)~アイルランド編

短大には様々な留学プログラムがあります。そのうちの一つ、短期海外語学研修支援金制度を使って、留学した学生のレポートを紹介したいと思います。
この支援金制度の特徴は、1)自分一人の力で計画を立てて実行すること、2)英語の学習以外にその地で学べる研究課題を提示すること、が求められます。
まずは、アイルランドに留学したS.Hさんの報告です。
(*彼女は明日、チャペルの時間に報告する予定です。)


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20130618tan02s.jpg春休みの1ヶ月間アイルランドの首都ダブリンに行ってきました。私にとって初めての海外で、全ての手配を自分でしたので不安もありました。実際、フランスでの乗り継ぎに間に合わないというトラブルもありましたが、空港のスタッフに訪ねてすぐに解決し、無事予定日にアイルランドに到着できました。
ホストファミリーは少し年配のマザーだけでしたがよく話しかけてくれたし、他にステイメイトもいて、マザーの息子や孫たちもよく訪ねてきていたので寂しさはありませんでした。
学校は、日本・韓国・中国・フランス・ブラジル・スペイン・ロシア・サウジアラビア・トルコetc...色んな国の人がいました。私は中国人でスペイン在住の子と仲良くなり、他の日本人の子と一緒に日本食パーティーを開き招いたら、後日お返しにスペイン風のパスタを作ってくれました。スペイン語の数字も教えてもらったり、日本語の数字を教えたり、一緒に外食に出かけたりもしました。他に、日本のアニメが大好きなサウジアラビアの子とも仲良くなり、日本のアニメや漫画文化のすごさを、日本を出て実感しました。
2週目の土日にはアイルランド西部のゴールウェイという町に一人で旅行に行きました。土曜日にはゴールウェイの町から2時間ほどかけて「モハーの断崖」というところに行ってきました。大西洋に切り立った崖でぎりぎりから下を見おろせて、すごい迫力でした。日曜日にゴールウェイの町を歩くと、観光地のはずなのに日曜日に営業していない店があったり、開店していても午後からだったり、時間が短かったりする店も多く、これはキリスト教の影響なのかなと感じました。

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滞在最終日には、アイルランド最大のお祭りであるセントパトリックデーのお祭りを見ました。観客は皆、緑のものを身に付け、世界各国から来た人達が手の込んだ仮装でパレードをしていてとても賑やかでした。

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初めての海外でトラブルもありましたが、ちゃんと対応できたことで自信に繋がりました。様々な国の人とたくさんの思い出もできてとてもいい経験でした。

投稿時間:2013年6月18日 16:18 | 固定リンク

2013年06月13日

留学特集(2) カリフォルニアから留学レポート

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前回のボストンに引き続き、今回はアメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルス近郊に留学中のS.Hさんの声をお届けしたいと思います。彼女は、短大を1年間休学し、私費留学をしています。

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私はAmericaのCalifornia州LAより車で40分程の少し田舎町のLa Verneに来て3ヶ月少しが経ちました。朝晩は涼しくて、昼間はすごく熱いので温度調節が難しいです。今ではこちらの生活に慣れましたが、最初の一ヶ月は期待していた留学とは少し違い苦労しました。ホームステイ先のホストファミリーの生活リズムがとても早寝早起き(20時就寝・3時起床)で、少し遅く帰るとシャワーに入れず、なかなか自分のリズムが作れなかったためです。それで2ヶ月過ぎてからは日本人の友達とルームシェアを始めました。隣には台湾人のカップルと韓国人の3人が住んでいます。オムライス、親子丼やお好み焼きなど日本食を振る舞いましたが大好評でした。

学校は朝の8時10分始業で6コマあります。ランチは大学の施設のcafeteriaを利用したり、韓国料理屋に行ったり、アパートメントに住み始めてからはサンドイッチを作っていったりしています。友達は中国人がやはり多いです。続いて台湾人・アラビア人・韓国人。ネイティブスピーカーのアメリカ人と話す機会は学校と、週に1度のconversation café(学校周辺の近隣住民と生徒が雑談できる時間)に限られていますが、来た時より確実にリスニング力・スピーキング力は上がっていると思います。今では日常会話には差し支えなく、少し難しい会話をしてもついていけるぐらいです。自信がついてからは授業中でも自分の意見を堂々と言えるようになりました。

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これまで私は、中学校から専願入試で高校に入り、高校から指定校推薦で短大に入学したので、恥ずかしい話ですが、勉強という勉強をしたことがありませんでした。女学院の短大の2年間で就職活動をしても社会に出る自信が持てませんでした。それで、前々から興味があった留学をすることに決めました。お金は全額奨学金なので就職してからは死ぬ物狂いで返済しなければなりません。でもここで経験を積み、成長して帰りたいと思っています。

投稿時間:2013年6月13日 16:37 | 固定リンク

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