2013年03月25日
留学体験記(2)
交換留学生として韓国で過ごした10ヶ月
私は韓国の仁済大学に10ヶ月間留学をしました。そもそも留学をしたきっかけが大学1年の春休みに韓国に短期留学をし、韓国の文化や韓国人の情の厚さと温かさに触れたことで、長期滞在したいと思い交換留学を決意しました。留学する前までの期間は、天神サテライトで韓国語の授業を受けたり、外国語学校で韓国人の日本語チューターなどし、積極的に韓国と接点を持って語学だけでなく文化共有などしてきました。
いざ、留学してみると学んで来たはずの韓国語が通じなかったり、聞き取れなかったりと悔しい思いをたくさんしてきました。それでも挫けず、自分なりに工夫し勉強しました。後期になるとレベルも上がり、毎日予習や復習や課題に追われていました。経済学、心理学、教育学を韓国語でするのは、違和感はありましたが、韓国語だけでなく様々なことを勉強できたので前期よりも自分のためになる勉強でした。
授業は、ただ先生の話を聞くだけではなく、自分の意見を発言していかなければならないので最初の方は苦痛でした。韓国語能力だけでなく、今まで生きていた中での知識が必要になってくるからです。中国人の学生達は、自国に誇りを持っており、先生が中国に関して語弊を言うとすぐに反論をして修正します。自国の歴史や偉人にも詳しく堂々と発表し発言します。一方、私も含め日本人は自国に無関心で何もわかってない気がしました。先生から“日本ってこうだよね?”と質問されても、よく分からなかったり、むしろ先生の方が日本のこと詳しかったり…。中国人たちからは“自分の国のことなのになぜわからないんだろう?”という目で見られてました。恥ずかしい思いと情けない思いでいっぱいでした。他国に興味を持ってもいいけれど、まず先に自国のことを自信持って説明できるぐらいの知識を持たなければならないと思いました。こういう体験も日本にいたら、気づかなかったのだろうと思うと留学してよかったです。
遊びに関してもかなり交友関係は広がりました。韓国語を話せるようになったので様々な友人と話したり、遊んだりしました。日本人の送別会には多くの人達が来てくれて、ここで韓国人の友人といい関係を作れたんだと改めて感じた瞬間でした。2012年は特に日韓情勢が悪かったけれど、それとは関係なくみんな親切で“日本好き”と言ってくれて逆に私はここまでよく留学生に出来るだろうかと思うくらいでした。情が厚く親切過ぎるくらい親切でお互い悪口言い合える仲の友人が出来、ここで出会った友人は宝物です。最初に韓国に来たころは、みんな“留学生”という扱いでしたが、今は留学生ではなく“仁済大学の学生”として遊んでた気がしますし、友人からもそう言われました。
留学を通して様々な経験が出来ました。このような経験が出来たのも留学を行かせてくれた家族、辛くなったときはいつでも励ましてくれた友人、お互い発展のために協定校を結び、支えてくれた福岡女学院の先生たちには感謝がいっぱいです。
(3年生 Sさん)