2011年10月18日
人間関係学部心理学科企画による大学公開講演会が開催されました
10月15日(土)、福岡女学院大学公開講演会および福岡女学院大学ポジティブ心理研究所開設記念講演会「これからの東日本大震災を考える―人をつなぐ・こころを支える―」が、人間関係学部心理学科の担当で開催されました。
心理学科では、この夏休みを利用して教員と大学院生がボランティア活動で臨床心理的援助を行なうために現地に赴きましたが、今回の公開講演会は、そのレポートを中心に海外からもコメンテイターをお招きしての公開シンポジウムです。
まずは現地に赴いた教員たちからのレポート。現地の写真や状況の話にはその悲惨さが生々しく伝わってきます。しかし活動に参加した教員や院生がそれに呑まれてしまうことなく、むしろ生き生きと現地の方々に関わってきた様子が語られます。
このようなトラウティックな事態に関わる場合、援助者側の疲弊等も懸念されることがしばしばですが、今回活動に参加した人たちはむしろ現地の方々と一緒に元気にさえなって帰ってきていました。これには本学大学院の特徴とも言える「サート(主導型リラクセーション療法)」と「積極的に自ら動く姿勢」「みんなで取り組む姿勢」が大いに功を奏したようです。
コメンテーターの先生方からもたくさんの貴重なコメントを頂きましたが、自らそのコミュニティの中に積極的に入っていくことや心を通じ合わせることの大切さについてのコメントをいただきました。
そしてこれからの震災支援については、この支援はこの先10年20年かけて行なっていかなければならないものであり、そのために情報を発信し続け、多くの人に関心を持ち続けてもらうこと、そしてそれぞれができることを、お互いにつながりながら行なわなければ不可能なものであることが討論の中で語られました。
心理学科ではこれからも社会に貢献できる実践的な臨床をますます追求して行きたいと思います。今後も被災地支援に対する皆様のご理解とご協力をどうぞよろしくお願いします。
被災地の皆様が健康に過ごされることと、現地の一日も早い復興を心より願っております。
(担当:富永幹人)