2011年12月20日
「と~く・る~む」実習便り
臨床心理学専攻の大学院では、「と~く・る~む」という福岡女学院中・高生への心理的援助の実習を行っています。週に二日、お昼休みと放課後に開かれており、大学院生が中心となって運営しています。また、心理学科の学部生の方々にもボランティアとして参加してもらっており、中高の生徒さん・大学院生・学部生とにぎやかな場所となっています。
活動内容は、月ごとにイベントを行ったり、一緒にお話しをしたり、ゲームをしたり、・・・。12月は一つのツリーに手作りオーナメントを飾るというイベントを行っており、生徒さん達も積極的に取り組んでくれています。
私たち大学院生は「と~く・る~む」という場所が生徒さんにとって楽しい空間となるように、養護教諭の先生からもアドバイスを頂きながら様々なアイディアを出し合い、日々模索しています。例えば、月に一回「と~く・る~む」の運営や在り方について養護教諭の先生や担当教員を交えて話し合う機会を持ったり、院生同士でもこまめにミーティングを行ったりと、「と~く・る~む」をどうしたら楽しい場に出来るか、生徒さんにとって「と~く・る~む」とはどんな意味を持つのかをいつも考えています。また、院生同士で連絡ノートを作り、情報交換をしたり、それぞれがその時感じた事や考えた事を書いたりと、みんなで様々な事を共有することを大切にしています。
そうすることによって個人個人が「と~く・る~む」という場を、そこに来てくれる生徒さんにとってどういう空間にしたいかを真剣に考え、取り組む姿勢を持つ事ができ、その姿勢一つで「と~く・る~む」の在り方はどのようにも変わっていくのだという事を実感している毎日です。
また、この「と~く・る~む」という場では大学院生・学部生は、先生でもなく友人でもない、“年の近いお姉さん”として生徒さんと接しています。そのような立場で関わることで、生徒さんがありのままの姿でいられるような、ほっと出来るような空間を作る事が出来ればと考えています。
この実習は、私たち大学院生にとって思春期の中高生の存在を身近に感じて理解を深めたり、養護教諭の先生や担当教員、学部生とのより良い連携と関係作りとは何かを学ばせていただく機会となっています。このような貴重な機会を一つ一つ大切にしながら、臨床心理士としての姿勢を学び、身につけていけたらと思います。
(修士1年 Sさん)