「インプロゲーム」合宿

 8月6日朝から8日まで、言語芸術学科1年生必修科目「インプロゲーム」の合宿が、大学キャンパス内で行われました。

 言語芸術学科は、言語を表現手段とする芸術(小説、詩、演劇、映画など)を題材にしながら、全人的なリベラルアーツ教育を実践しています。ですから、専門分野は、言語芸術=文学、もっと端的に言えば、言語(日本語と英語)です。これは全学生に徹底的に叩き込まれます。同時に、彼女たちは、カリキュラム上の授業のみならず、言語芸術学科の学生として過ごす4年間の学生生活での経験をいかに自分の血肉にしていくか、それを常に考えさせられます。日常の生活を通して、思考力や実践力を養い、現代の複雑な社会においても逞しく生きて行く能力を身につけるためです。

 一つの科目である「インプロゲーム」を合宿の形式で実施するのも、そんな学科の方針によるものです。「インプロゲーム」は、即興の思考力、実行力を養うための科目です。しかしながら、こういった能力は、単に週何回何コマといった教室での授業では、なかなか育みにくい。インプロ=即興、だから、即興劇の練習、というような単純な図式の中で行われてもあまり効果はない。そう学科スタッフは考えます。即興というのは何も特殊なことではありません。人は、毎日生活している中で、即興で判断・決断しています。ですから、教室での授業という環境だけでなく、友人と共に生活し、食事を作り、それを食べ、お風呂に入り、集団で寝る、こういう環境の中でのセッションがより効果的であろうと考えています。実際、今回の合宿では、学生は、当番制で食事を作り、大学の近くにある銭湯へ行き、クラス全員が一つの場所で寝たのです。

 

 2泊3日の中で、彼女たちはどんどん変わって行きました。自分から仕事を見つけて動く、尋ねる、場の雰囲気を読んだ行動をとる、こういったことが自然に身についてゆくのがはっきりと見えました(面白いことに、当人はそのことに気づいておりません)。セッションの課題にも、そういった姿勢があきらかに反映されており、どのグループのプレゼンテーションもとてもよかった。

 まずまずの成功と思ってよさそうです。なお、学生が今回の合宿について語っております。聞いてみてください。

 8月9日 配信 News DJ 14 (special) :   http://net-radio-fj.seesaa.net/

 学科の教育方針を理解してくださり、協力をしてくださったみなさま、特に、保護者のみなさま、また、女学院に感謝いたします。

百読百鑑レビュー これは2013年度入学の言語芸術学科の学生さんが、「百読百鑑」リストから作品を選び、その選んだ作品について書いたレビューです。

言語芸術学科ネットラジオ局