「百読百鑑レビュー」『チャーリーとチョコレート工場』by チョコちゃん

 

 『チャーリーとチョコレート工場』は、2005年に制作されたアメリカ映画である。ロアルド・ダールの児童文学小説『チョコレート工場の秘密』が原作。

 世界中で大人気のお菓子の工場に招待されることになったチャーリーとその他個性豊かな子ども達が、工場の中で様々な不思議な体験をする。工場の中を案内するのはウィリー・ウォンカという工場長なのだが、ウォンカはかなりの変人だった。顔色が非常に悪く、笑顔もとても不自然である。子ども達がどんどん危険な目にあっていくのだが、ウォンカは一切心配しない。

 この映画の見所は、まず、子ども達の身に降りかかる様々なハプニング。子ども達はそれぞれに大着な一面を持っている。あまりの大着さに、見ているこちらが苛立ちを覚えてしまうことがあるくらいだ。そんな子ども達が痛い目をみて一人ずつ脱落していく様子が面白い。そのハプニングの内容も、予想外な内容であり、面白い。

 次に、主人公チャーリーの心の優しさ。祖父母は寝たきりで、父の給料も少なく、とても貧しい家で育ったチャーリーだが、彼は家族思いでとても心の優しい少年である。誕生日にしか買ってもらえないチョコレートを、家族みんなに分けようとする姿を見るとその心の優しさに胸がうたれる。そんなチャーリーが工場でたくさんのハプニングを乗り越えていく所は、見ていて応援したくなってくる。

 そして、ウォンカの不思議なキャラクターも面白い。彼は大変な変人で、行動や思考回路が読めない為、ストーリーの展開が奇想天外である。もちろんウォンカ役の俳優、ジョニー・デップの演技も見所である。

 この映画は原作の小説と、ラストが異なっているとのことなので、小説と映画を見比べてみるのも面白いかもしれない。

百読百鑑レビュー これは2013年度入学の言語芸術学科の学生さんが、「百読百鑑」リストから作品を選び、その選んだ作品について書いたレビューです。

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