「百読百鑑」レビュー 『宝島』スティーヴンソン by ルナ

 

ビリー・ボーンズという男が、宿屋の息子であり主人公であるジム・ホーキンズの宿屋に現れるところから物語は始まる。物語が進むと、ビリー・ボーンズは死ぬが、ジム、地主のトロリーニ、医者兼検事のリヴジー、一本足の元海賊シルヴァー、その他大勢の船員を連れて宝島に宝探しに行く。彼らは無事に宝島に辿りつく。シルヴァーと彼が連れてきた他の船員は、宝を一人占めするために反乱を起こす。幸運にもジムはその話を宝島に着く前に船の中で盗み聞きしていたので、ジム、リヴジー、トロリーニ、船長は宝島に着いたとき、難を逃れることができた。しかしそれから先もずっとジム側とシルヴァー側の戦いは続く。ジムはシルヴァーの人質にされる。彼らは船を取り合う。また、昔、ある海賊に宝島に置き去りにされた男ペン・ガンと出会う。様々な出来事があり、最後はどちら側が宝を得ることができるのか、そして無事に国へ帰れるのか、終始ハラハラドキドキさせられる。


 私がこの物語の中で最も印象的だったのは、ジムがシルヴァーに人質にされている時のシーンだ。ジムが人質にされていると知って助けに来たリヴジーは、ジムに柵を飛び越えて脱出するように命じる。ジムはシルヴァーがどんなことがあっても自分との約束を破らなかったので、脱出を拒否した。私はこの勇気が凄いと思う。いくらシルヴァーが約束を守る男だからといって、ジムの命の保障はないわけで、そのまま残っていたら、殺される可能性は大いにある。それなのに脱出=シルヴァーを裏切る、と考えて人質のままでいることを決断した。私ならば、自分の仲間が助けに来てくれたら、間違いなく脱出するだろうし、他の人も大半はそうするだろう。彼ほど義理堅く勇気のある人間はそうそういない。


 この物語では、ジムの知性、溢れんばかりの勇気、そして仲間を思い協力すること、時にハメを外すことの大切さを学べる。私生活に退屈・マンネリしている人は是非読んでほしい。一緒にジム達とスリル満点の大冒険へ出掛けよう!

百読百鑑レビュー これは2013年度入学の言語芸術学科の学生さんが、「百読百鑑」リストから作品を選び、その選んだ作品について書いたレビューです。

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