ロアルド・ダールの小説「チョコレート工場の秘密」が原作の映画。5人の子供たちが不思議なチョコレート工場の世界を体験するファンタジー・コメディ。
主人公のチャーリー・バケットはとても家族思い。両親とその両親合計7人で一緒に住んでいて、貧しい生活をしている。近所にある謎の「ウォンカ」印のチョコレート工場は世界でも大人気。ある日、ウォンカは子供たち5人を工場見学に招待し、その中の1人には副賞があることを告知した。世界中の幸運な子供たち5人の中にチャーリーも入っていた。工場を見学して夢のような、不思議な光景を体験していく。ところがあらかじめ仕組んであったかのようにハプニングが起き、子供たちは次々と脱落。最後に残ったのはチャーリーだけ。ウォンカはチャーリーに副賞を与えるが断わられ、家族も一緒という条件でまた副賞を与えようとするが……。
一見子供向けの映画のように思われるが、年齢層に関係なく楽しむことが出来る映画になっている。子供たちがそれぞれの場所でハプニングに合うシーンでは、ウォンカのもとで働いているウンパ・ルンパと呼ばれる小柄な人々が必ず出てきて、歌と踊りをする。その子供に合った歌を歌うので歌詞に注目しながら観るのもおもしろい。このように愉快で楽しめるシーンも多いが、チャーリーが工場見学を出来るように手助けしたり、家族と離れることは出来ないと、家族のことを一番に思うバケット家の家族愛がみられるシーンも多々ある。チャーリーは貧しくても家族のことを大切にする純粋な心の持ち主だったから、最後まで工場見学で残ったのだと思われる。
この映画は、こういった家族を大切にすることも視聴者に伝えたかったのかもしれない。