「千と千尋の神隠し」宮崎駿 byたお
転校することになった千尋は憂鬱な気持ちで車に乗っていた。父が道を間違え、山道を突き進んで行くと古いトンネルが行く手を阻んでいた。好奇心に駆られた両親はトンネルの中に入っていく。仕方なくついてきた千尋は何度も両親を止めようとするが、トンネルをでたところには見たことのない世界が広がっており両親は食べ物の匂いのする方へと向かい、屋台に入ってしまった。大きな油屋やたくさんの怪しい屋台などを見て千尋はこの場所が普通ではないことに気づき、両親の元へ駆け寄るが両親は二頭の豚に姿を変えていた。
千尋は両親を元に戻す方法は油屋で働く以外にないことをハクという少年に知らされ、千尋は彼と油屋へと向かった。湯婆婆という油屋の主に油屋で働くことを許された千尋だったが、湯婆婆に働き口と引換に名前を奪われ「千」という名前にされた。
ある時、ハクは千尋を豚になった両親に会う機会を与える。その時千尋は孤独を感じてしまう。そんな千尋にハクはおにぎりを渡す。千尋はそのおにぎりを食べて大粒の涙を流しながらも両親を元の姿に戻すためもう一度頑張ろうと決心する。
ハクは湯婆婆の姉の銭婆の呪いのかかった印鑑を飲み込み死にそうになる。千尋が持っていた苦団子で印鑑を吐き出すが、ハクは動かないまま。そこで千尋は印鑑を銭婆の元へ届けることを決意する。
湯婆婆に呼ばれ千尋は油屋で暴れているカオナシに会う。カオナシは以前自分に優しく接してくれた千尋の望みを叶えてやりたいと思って金を出すが、千尋の心は掴めなかった。千尋は襲ってくるカオナシに苦団子を食べさせ飲み込まれていた者たちも吐き出され事はおさまる。
千尋は鉄道で銭婆の元へと向かった。その時意識を取り戻したハクは湯婆婆と取引をして千尋を迎えに行った。千尋は銭婆に事情を話して印鑑を返す。迎えに来た竜の姿のハクに乗り油屋へと帰る途中、千尋が小さい頃溺れた川の名前を思い出し、その名前がハクの名前であったことが分かる。その時ハクの鱗が剥がれ落ち、少年の姿に戻る。油屋に戻り湯婆婆から何匹もいる豚から両親を当てる事ができたら両親を人間に戻してやると言われ、見事その場に両親が居ないことを当てる。千尋は人間に戻った両親とともにもと来た道を 戻り帰った。
何度見ても見る度に新しい事に気づかされる作品だ。 特に千尋の心情の変化がこの作品に引き込まれる理由の一つだと考える。また、ハクが元の世界に戻らない裏の意味を考えさせる所も面白い。