アメリカ留学中の日野資成教授からの報告 Part6

みなさん、お元気ですか。アメリカにはさまざまな人種が住んでいますが、今回はその中でも、メキシコ人についてレポートします。

カリフォルニアにはメキシコ人が非常に多くてびっくりしました。カリフォルニア州では、人口の35%を中南米系の人が占めています。英語で書かれたものにはほとんどスペイン語が併記されていて、彼らはみな、英語ができなくてもスペイン語だけで十分暮らしていくことができます。

メキシコ人の運転する車からは、いつもけたたましいラテン系の音楽が聞こえてきます。よく見ると車がスイングしていて、躍りながら運転しているのがわかります。ほんとうに陽気な人たちですね。日雇い労働の仕事待ちのメキシコ人があちこちに立っていて、その日暮らしなのに、いつも陽気におしゃべりしています。

メキシコ人はほんとうによく働きます。カリフォルニアの肉体労働者のほとんどはメキシコ人です。道路工事、ビル建設、ごみの収集、清掃などを一手に引き受け、レストランでも重い皿を何枚も重ねてかたづける給仕はメキシコ人です。

しかし、そのほとんどは不法労働なのだそうです。でも、彼らなしには生活できないのも現状です。白人にとっては、不法なので安く雇うことができて、持ちつ持たれつという関係です。

メキシコ人を見ていて、もうひとつ感心することは、家族や子供をとても大事にすることです。DVなどとは無縁で、親が愛情豊かに子供を育てる点は、見習うべきところだと思いました。ただ、小さいころからよく遊び、勉強する習慣がない子供が多く、学校のレベル低下につながっているという問題もあります。日本の学校のレベル低下とはまた違った問題ですね。ではまた、お元気で。

2008年2月4日

日野資成

 

 

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