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国際キャリア学部 国際キャリア学科 国際キャリア学科 Today

グローバル・キャリア発見の旅  一覧

2014年02月14日

求められるのは積極性、奉仕の精神、おもてなしの心
-KITA 工藤副理事長の応援メッセージ

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今回は開発途上国への環境技術協力等を行っている北九州国際技術協力協会(KITA)の工藤副理事長にインタビューします。
国際キャリア学科では工藤副理事長をはじめ、国際ビジネスの第一線で活躍されている方々に講義やインターンシップなどでご協力をいただく予定です。


20140217_02.jpgQ:現在のお仕事についてご紹介ください。
KITAは北九州地域の産業界が公害等を克服する過程で得た環境を守る技術を開発途上国に移転する仕事をしています。また、環境技術を中心に北部九州地域の企業が海外の市場を開拓するためのお手伝いもしています。

Q:これまでの国際業務のご経験についてお教えください。
KITAに入る前は主に新日本製鐵(現在の新日鐵住金)で海外の工場における製鋼技術指導に携わりました。英国やイタリア、ブラジル、中国、韓国などで仕事をしましたが、なかでも長く携わったのが英国のミドルスボロー市にある製鉄所の技術指導で、日本のものづくりの基本を伝え、名誉市民号をいただきました。その後、企業経営に携わり、KITAに移ってからは技術協力を総括する仕事をするとともに、北九州とロシアなどとの鉄鋼分野の技術協力を担当しています。年に平均して5~6回は海外に出張しています。

Q:国際的な業務に携わるにはどのような資質や能力が求められますか?
私はKITAの仕事に求められるスピリットを①ボランティア・スピリット(奉仕の精神)、②ワールドワイド・スピリット(海外のどの国にでも行こうとする積極性)、③ホスピタリティ(おもてなしの心)としています。これは国際業務に従事するために必要な資質だと思います。また、英語だけでなく、交流する相手の言葉を学ぶ姿勢も重要です。

Q:大学生、高校生へのメッセージをお願いします。
国内に閉じこもっていると国際感覚が失われます。ぜひ世界のことに関心を持って、積極的に海外を見にいってください。私も福岡女学院大学での講演やインターンシップの機会を通じて自分の経験を皆さんに伝えいきたいと思っています。一緒にがんばりましょう。


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出張先のモスクワでの工藤副理事長

投稿時間:2014年2月14日 13:34 | 固定リンク

2014年02月04日

Think Global,Act Local
-弓場貿易・弓場社長からの応援メッセージ

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今回は鹿児島の経済界のリーダーでもある弓場貿易の弓場秋信(ゆみば あきのぶ)社長にインタビューします。

20140204_02.jpgQ:御社のお仕事についてご紹介ください。
当社は、鹿児島の製品の輸出を通じて地域経済に貢献することを目的に33年前に創業しました。
韓国向けの輸出からスタートし、現在ではアジア、中東・アフリカ、北米、中米、ヨーロッパの計16か国に各種商品を輸出しているほか、アジア各国からホームセンター用の商品や原料などを輸入しています。

Q:国際ビジネスに取り組まれるようになったきっかけは?
24歳の時に青年海外協力隊に応募してマレーシアに派遣されたことがきっかけになりました。2年間の任期中に東南アジア各国を回った後、約4か月、英国をはじめとするヨーロッパ各国を旅し、異なる文化や人々に触れ合う喜びを知りました。
帰国してからもこうした異文化と触れ合う仕事をしたくて、いわば趣味と実益を兼ねて貿易会社を創業した次第です。

Q:国際ビジネスにはどのような資質や能力が求められますか?
第一は、「熱い心と冷静な目」です。まずはお付き合いする国の歴史や文化、宗教、価値観を知り、その国のことを尊敬し、好きになることが重要です。一方で、ビジネスはビジネスですので、様々なリスクを管理していく冷静な目も不可欠です。私の仕事でも年間5億円くらいの規模で輸入していたインドネシアの鰹節用の原料が民族紛争で消えてしまったこともありました。
第二は「Think global, act local」。グローバルな観点から物事を見ながらも、できることから、足元のことから着実に取り組んでいくバランス感覚、そして日本人としてのアイデンティティと地球人としての自覚をあわせもつことも重要です。

Q:大学生、高校生へのメッセージをお願いします。
百聞は一見に如かず。海外にどんどん出ていき、外国の人との交流を通じて違いに触れてみてください。私は仕事の傍ら鹿児島の子供たちを東南アジアの一般家庭にホームスティさせ、交流するプロジェクトを行っており、これまで269人を送り出してきました。インドネシアでホームスティした当初は寂しさから泣き出していたような子がいまや大学でインドネシア語を学んだり、農業技術者になるために勉強したりしています。広い世界には、私がそうであったように、皆さんが活躍できるフィールドがきっと見つかります。


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中国の見本市で商談する弓場社長

投稿時間:2014年2月 4日 16:51 | 固定リンク

2014年01月28日

海外での経験からきっと将来の道が見えてきます
-北九州市田上国 際部長からの応援メッセージ-

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今回は北九州市の国際業務を総括されている
北九州市総務企画局の田上裕之国際部長にインタビューします。


20140118_03.jpgQ:現在のお仕事についてご紹介ください。
北九州市の国際関連業務の総括や企画の仕事、すなわち、どの国や地域とどのような方針で交流するかをコーディネートする仕事です。
また、海外の有能な人材を北九州に呼び込むために外国人が住みやすい環境(=地域における多文化共生環境)を整備する仕事も担当しています。

Q:北九州市は海外との積極的な交流で知られていますが、特に重点的に取り組まれている分野についてお教えください。
北九州市には1970年代までの深刻な公害を克服する過程で得た環境技術や自治体の上下水道の整備・運用の技術で強みを持っています。こうした分野での海外との技術協力を通じて経済交流の基盤を整備して、市内の企業のビジネス交流につなげています。
交流の相手国としてはこれまで主流だった中国、韓国、台湾から、最近では経済発展著しい東南アジアやロシアなどの新興国に焦点を当てています。

Q:田上部長の国際業務のご経験についてお教えください。
およそ20年になります。自治体国際化協会に出向してニューヨークに駐在したことがきっかけになりました。それ以降、北九州の港への外国の船舶の寄港の誘致(ポート・セールス)や市内の企業の海外の市場開拓の支援、外国企業の北九州への進出の誘致などの仕事に取り組んできました。

Q:北九州市のような公的機関で国際業務に携わるにはどのような資質や能力が求められますか?
私の経験からみると、多分野に関心を持ち、いろいろな人と人的なネットワークを構築する能力が必要だと思っています。語学力はその次に必要な能力だと思います。

Q:大学生、高校生へのメッセージをお願いします。
公的機関に限らず、今後は様々な分野で国際的な対応力が求められます。ぜひ機会をみつけて積極的に海外を見に行っていただきたいと思います。
海外での経験の中からきっと将来の道が見えてくると思います。

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中国で北九州市の紹介の講演をする田上部長

投稿時間:2014年1月28日 16:29 | 固定リンク

2014年01月27日

小倉発、世界へ-小倉クリエーション渡部社長の応援メッセージ

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今回は伝統的な小倉織を現代的なコンセプトの布として復活させ、ヨーロッパなど海外市場の開拓にも積極的に取り組まれている有限会社小倉クリエーションの渡部英子(わたなべ ひでこ)社長にインタビューします。


20140127_02.jpgQ:御社のお仕事についてご紹介ください。
小倉クリエーションは昭和初期に生産が途絶えていた小倉織を現代的な布として復活させ、インテリア用品やファッション小物、バッグなど幅広い製品を製造・販売しています。
小倉織伝統の縦縞を基調にした製品は九州にとどまらず首都圏のデパートやセレクトショップで取り扱われているほか、JR九州の特急列車の車内インテリアなどにも採用されています。

Q:国際ビジネスにはどのように取り組まれていますか?
2008年からフランスやドイツ、イタリアで開催される国際見本市に製品を出展し、商談を進めた結果、海外企業とのビジネスを開始することができました。
今後はわが社のSHIMA-SHIMAブランドの製品がヨーロッパの市場に広がっていくと期待しています。

Q:国際ビジネスにはどのような資質や能力が求められますか?
インターネットが発達した今、様々な情報が溢れています。こうした情報を受け身に聞いているのではなく、主体的に自らの価値観に基づいて判断していく姿勢、そして自分の行うことに自信を持ち、ぶれない立ち位置から物事を考えていく姿勢が必要ではないかと思います。

Q:大学生、高校生へのメッセージをお願いします。
私の会社の製品はもともと小倉織という地元の伝統産品の再生からスタートし、今では首都圏、そして海外にまで販路を拡げています。
インターネットが発達した現代に生きる皆さんはどこにいても情報を発信できる環境にいます。ぜひ地方に拠点を置いてもそこから中央に、さらには海外におそれることなく向かって行く気持ちを持って取り組んでいっていただきたいと思います。

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ヨーロッパの展示会で製品の説明をする渡部社長

投稿時間:2014年1月27日 13:28 | 固定リンク

2014年01月14日

グローバル・キャリア発見の旅 (第3章)
「人とかかわる仕事の質は、現地の人々の言葉をどれだけ操れるか」

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今回は、海外協力NGOにおいて活動中の内本充統(ウチモト•ミチト)氏にインタビューします。
内本氏は福岡女学院大学人間関係学部において教育に携わっていらっしゃいましたが、現在は「シャプラニール」のダッカ事務所を基点として、海外協力の分野で活動中です。


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Q:シャプラニールとは?
シャプラニールは日本におけるNGOの草分け的存在で、「バングラデシュ・ネパールといえばシャプラニールといわれるほどの業績と活動歴を持っています。
私はその「シャプラニール=市民による海外協力の会」のダッカ事務所(バングラデシュ)で勤務しています。

Q:海外協力に関わることになったきっかけは何ですか?
私はシャプラニールで働く前に長く社会福祉にかかわってきました。またシャプラニールに勤務する前は福岡女学院大学で働いていました。でもいつか海外協力にかかわりたいと思っていたので、50歳を前にして思い切ってNGOに飛び込んだのです。その結果は...まだ出ていませんが、もっとバングラデシュの人々の役に立ちたいという気持ちが強くなってきています。

Q:どのような活動をしているのですか?
シャプラニールは現在、バングラデシュで児童教育、障害者、家事労働にかかわる少女、防災教育等の分野での支援を行っています。またネパールでも防災と、児童労働の削減を目標に活動をしています。

Q:NGOで活動するためには、どのような能力が求められるのでしょうか?
現地の人々と一緒に働くには、仕事に支障がない程度の英語(特に読む・話す)を使えることが必要です。また、私は現地の言葉(ベンガル語)も使えるように、今必死で頑張っていますが、人とかかわる仕事の質は、現地の人々の言葉をどれだけ操れるかに左右されると思います。

Q:高校生、大学生の皆さんへのメッセージをお願いします。
バングラデシュに来て大切だなと思ったことは、言葉はもちろんですが、支援する側の姿勢です。「人の役に立つためにはどのような態度で何をすべきか、ということは支援にかかわる際の最大の課題だと思います。私自身はこの課題をめぐって常に自分との対話を続けています。
大学で海外協力に勉強したいと考えているみなさんには、語学とともに、まず日本で「私はこんな役にたてる(かも)」という分野をつくってみてはいかがでしょうか。

投稿時間:2014年1月14日 13:31 | 固定リンク

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