2014年01月14日
グローバル・キャリア発見の旅 (第3章)
「人とかかわる仕事の質は、現地の人々の言葉をどれだけ操れるか」
今回は、海外協力NGOにおいて活動中の内本充統(ウチモト•ミチト)氏にインタビューします。
内本氏は福岡女学院大学人間関係学部において教育に携わっていらっしゃいましたが、現在は「シャプラニール」のダッカ事務所を基点として、海外協力の分野で活動中です。
Q:シャプラニールとは?
シャプラニールは日本におけるNGOの草分け的存在で、「バングラデシュ・ネパールといえばシャプラニールといわれるほどの業績と活動歴を持っています。
私はその「シャプラニール=市民による海外協力の会」のダッカ事務所(バングラデシュ)で勤務しています。
Q:海外協力に関わることになったきっかけは何ですか?
私はシャプラニールで働く前に長く社会福祉にかかわってきました。またシャプラニールに勤務する前は福岡女学院大学で働いていました。でもいつか海外協力にかかわりたいと思っていたので、50歳を前にして思い切ってNGOに飛び込んだのです。その結果は...まだ出ていませんが、もっとバングラデシュの人々の役に立ちたいという気持ちが強くなってきています。
Q:どのような活動をしているのですか?
シャプラニールは現在、バングラデシュで児童教育、障害者、家事労働にかかわる少女、防災教育等の分野での支援を行っています。またネパールでも防災と、児童労働の削減を目標に活動をしています。
Q:NGOで活動するためには、どのような能力が求められるのでしょうか?
現地の人々と一緒に働くには、仕事に支障がない程度の英語(特に読む・話す)を使えることが必要です。また、私は現地の言葉(ベンガル語)も使えるように、今必死で頑張っていますが、人とかかわる仕事の質は、現地の人々の言葉をどれだけ操れるかに左右されると思います。
Q:高校生、大学生の皆さんへのメッセージをお願いします。
バングラデシュに来て大切だなと思ったことは、言葉はもちろんですが、支援する側の姿勢です。「人の役に立つためにはどのような態度で何をすべきか、ということは支援にかかわる際の最大の課題だと思います。私自身はこの課題をめぐって常に自分との対話を続けています。
大学で海外協力に勉強したいと考えているみなさんには、語学とともに、まず日本で「私はこんな役にたてる(かも)」という分野をつくってみてはいかがでしょうか。