大学生活最後の夏休み、学生時代にしか出来ないことをしてみたいという思いから、世界遺産研修に参加することを決めました。
この研修は、鉄道を利用するという点や、事前授業に参加するという点で個人旅行とは異なる魅力がありました。5月から出発までの間、私たちは事前授業でヨーロッパの文化や歴史について研究・発表をしました。この事前授業があったからこそ、今回の旅はたいへん濃いものとなったといえます。例えば、オランダのハーグにあるマウリッツ・ハイス美術館。私は以前、ここに展示されているフェルメールの絵のことをほとんど知りませんでした。しかし、事前授業で彼の絵について学んだことで、実際に見た時の感動がより大きいものとなりました。絵を見る視点も変わり、研修ならではの楽しみ方が出来たと感じています。
また、私が最も感動したものはヨーロッパの街並みです。以前から日本の古い街並みが好きだったのですが、ヨーロッパの街並みは日本とはまた違い、新鮮な美しさを持っていました。ドイツのハイデルベルクでは、『哲学者の道』から、街とハイデルベルク城を見渡すことが出来ました。そこでは教会の鐘の音が鳴り響き、映画の世界にとけこんだような体験をすることが出来ました。
この研修に参加して、私自身の考え方も大きく変わりました。広い世界に出てみることで、普段の悩みがたいへんちっぽけなものに思えてきたのです。今ここに、何でも出来そうな気分になっている自分がいます。
以前の私にとって、海外を自力で旅行することは「怖いこと」であり、「勇気のいること」でした。英語が喋れて行動力のある人でないと、そんなことは出来ないと思っていたのです。先生や仲間がいなかったら、以前の勇気のなかった私は海外には行っていないでしょう。
しかし、実際に旅をしてみると、「やってみれば意外とやれるものだ!」と思わされることばかりでした。英語があまり得意でない私もお店で注文を頼むことが出来ました。自由な時間にひとりで街を歩いて、買い物することも出来ました。これが自分の中で自信に繋がったのです。
そうして旅で学びとったことは、これまで私に足りなかった勇気と行動力です。私はこれまで、やりたいことがあっても「難しそうだからやめておこう」と考えてしまうことが多々ありました。その私が、やりたいことは勇気を出してやってみようと思えるようになったのです。私は今、この研修が自分の人生を変えるきっかけになるであろうと確信しています。そして、この研修で学んだことを社会人として生きる上で活かしていきたいと思っています。(西元さん)
HP担当者 | 研修旅行の模様 | 09:48