日野資成教授のアメリカ留学レポート Part5

DAISO Japan

梅雨も明けて、いよいよ夏も真っ盛りです。今回は、アメリカでも通用する日本の文化について考えます。

まず、日本の百円均一ショップの大手ダイソーはアメリカでも着実に店舗を増やし、去年の9月、ダイソージャパン4号店が、私たちの住んでいたマウンテンビューにもオープンしました(写真)。一個1.5ドル均一で、百円よりちょっと高いですが、日本の百均よりも品数が豊富でした。おもしろいのは、レジですべての客に対して、商品はすべて「nonrefundable(返品できない)」と断っていたことです。これは、アメリカではちょっと商品がよくないと返品するのが常識だからです。日本では返品の習慣はあまりありません。まして百円ショップで買った品物を返品するなどということは、まず考えられませんね。日本の百均よりも少し高く、品質も少しよくしてあるのも、アメリカ人に返品させないことを考えてのことでしょう。すぐ近くに、トレーダージョーという全米で人気の食料品スーパーマーケットもあって、ダイソージャパンの売り上げも上々でした。「ジャパン」を店の名前に入れて売れるのは、日本文化がアメリカ社会で受け入れられている証拠です。

TRADER JOE'S  

トレーダージョーは、5年前にできましたが、今では全米に多くのチェーン店ができるほどまでに成長しています。写真は開店9時の少し前に取ったもので、すでに開店を待つ客がいます。いつ行っても活気に満ち溢れ、レジもスピーディーです。中には陽気に歌を歌いながら客の品物をさばく黒人のレジ打ちもいました。レジが混みだすと、店員が鐘を鳴らします。これは、もう一つのレジにも店員が入れという合図です。店員同士の連携が実によくできていました。トレーダージョーには、Tofu(豆腐)やMiso(味噌)、Sushi(スシ)、さらにMisomayo(ミソマヨ)まであり、日本の食料品も豊富です。これは、アメリカ人の食卓にも日本食がかなり浸透してきた証拠です。アメリカで自信を持って通用する日本の文化といえば、まずはアニメ、さらに日本食、そして百均もその仲間入りを果たしつつあるといっていいでしょう。

2008年7月8日

日野資成

HP担当者 | 教員スタッフの活動 | 02:44

Fukuoka Jo Gakunin 2007.All Rights Rreserved.