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大学院 比較文化専攻

専攻の特徴

さまざまな心の病や心理的不適応に苦しむ人々、よりよい生き方を模索する人々、日常をより生き生きと生きたい人々の心の援助を行う心の専門家の育成を目指します。「現場で学ぶ」「人と人のつながりの中で学ぶ」「自分自身への気づきと変革」を軸として専門家になるための2年間の修業を展開します。カリキュラムでは演習と実習を重視した心理学科目群を通して、臨床心理学に関わる深い学識を修得し、広い視野に立って人々の心のケアにあたる専門能力を身につけます。本専攻は財団法人日本臨床心理士資格認定協会より第1種の指定を受けており、修了と同時に臨床心理士の受験資格を取得することができます。

学内・学外臨床心理実習

実習を中心に教育カリキュラムをおこなっています。

実習フィールド (PDF : 781KB)

実習体系 (PDF : 201KB)

実習例

修士課程修了後

取得できる免許・資格

  • 臨床心理士受験資格
  • 中学校教諭専修免許状(社会)
  • 高等学校教諭専修免許状(公民)

進路・就職

医療機関の臨床心理士、スクールカウンセラー、行政の各種相談事業の心理相談員、各種社会福祉施設の心理相談員、公務員(心理職)など

主な就職先

佐賀県中央児童相談所、福岡県中央児童相談所宗像支所、熊本市教育センター、福岡県自閉症発達障害者支援センターあおぞら、武雄市教育部学校教育課、福岡市役所、福岡市精神保健福祉センター、春日市子育て支援センター家庭児童相談員、唐津市青少年支援センター、双葉学園児童家庭支援センター、熊本大学医学部附属こころの診療科、児童養護施設社会福祉法人佐賀清光園など 精神科病院勤務多数

2011年度在学生インタビュー

  • 以前から、支えを必要とする人の役に立ちたいという思いがありました。支え方にはいろいろあると思いますが、人と人が心と心で触れ合う出会いや人の心に寄り添うことで力になることができるのはとても素敵なことだと思い、臨床心理士を目指すようになりました。人の心と付き合っていくためには、自分自身も成長し、さらに成長し続ける生き方がとても大事と思います。大学院では、自分のありのままの感覚を大事にし、その実感から「今・ここ」の自分に目を向けて味わい、自分の心を扱える力、多面的にものを観る力を鍛えられました。この力は、人の心を支える臨床心理士になるために、とても大事な力と実感しています。(修士2年 Sさん、九州大学出身) .....

卒業生アンケート調査

修士課程でもっとも学んだもの(身ににつけたもの・身になったもの)は何か?

  • 相手の目線で話を聞き、理解しようとする姿勢。さらにそのような姿勢に加え、客観的に物事を捉えること。また、他者に相談し、連携をとりながら支えること。
  • 自己内省する力、研修会運営等での経験を通して全体の中での自分の位置、全体をみながら動くこと。面接等の実践から学んだことが多い。
  • 実際に先生方の面接を陪席させて頂いたことによって、クライエントさんとの関わり方や面接の進め方を学ばせて頂きました。自身がクライエントさんと会う時の参考にさせて頂いてます。また、先生方と話を行うことによって、自分自身の振り返りを行えたように感じていますし、自分の課題について、人との関わり方についてなど、多くのことを考える機会になったと思います。
  • 自分の物事の見方について(自分の自分に対する捉え方・・・それを通して人に対する捉え方)
  • 臨床家としての基礎となる、Clに寄り添う姿勢や情報の内容から状況を見立てるという部分が実践的な研修の中で学んだものだと思われます。 .....

修士課程で学んだもので現場でもっとも力になっているものは何か?

  • 相手の目線で話を聞き、理解しようと努めることはもちろんのこと、他者に相談し、連携しながら進めていくことの大切さを痛感している。
  • クライエントに寄り添うこと、セラピストとしての姿勢。周囲との連携の仕方。
  • カンファ、病院実習、幼/小/中/高と様々な現場で実習が行えたこと。及び研修会に参加を出来たこと。今まであまり関わったことのないようなケースにおいて、カンファや研修会での事例の見立てや方針の立て方などを、思い出しながら関わっています。また、ロールプレイを通して活動を行ったり、技法の練習を行なっていたことによって、現場で急に説明する時(行う時)に、体験しているので行いやすかったように思います。
  • 臨床心理の世界に入った初心(今も初心です)のときの「人が好き」という気持ちを忘れないこと。この気持ちがあるから、自分にとって困難なことがあっても、臨床心理学を楽しみ続けれると思う。大学院で、このことについて気づいたこと(学んだこと)が、現場でもっとも力になる源になっています。
  • また、全体を把握した上で実行に移すなどの優先順位を考えて行動することや、グループダイナミクスを理解した中での対応などは、現場で働いていく中で役に立っていると思っています。 .....

卒業生からのメッセージ

臨床心理士として働くやりがいはどんなことから感じますか?

  • 【6期生】臨床心理士が一人の職場で他職種の方と協力してお仕事していく中で、みんなで検討して決めた援助方針や業務の改善がうまくいったときに喜びを感じます。また、心療内科クリニックの予診で初めていらした患者さんの話をうかがった後に、「話せてよかった」と来た時より少しリラックスした様子で診察室に入って行かれる患者さんの姿をみれたときにはやりがいを感じます。
  • 【6期生】相談者のお困り事を中心とした言葉のやり取りを通じ、互いに人と人として接し、問題の解決に向かって共に考え、歩ませていただいていると感じられることが、私にとってのやりがいです。相談者のお声が和らいだり、少しでも楽になったような様子を感じた際は、一層「この仕事をしていて良かった」と思います。また、相談を通し、私自身の姿勢・生き方について考えるきっかけを常にいただけることも、やりがいのひとつと感じています。
  • 【3期生】心理療法によって、少しだけでも何かが変わり、その方のきつさや苦しさが少しでもゆるんだことが確認できたときに、何ともいえない感情が自分の中に起こります。人の心、ひいてはその方の生き方に関わる立場であることに、喜びを感じるとともに怖さも感じますが、それがこの仕事の醍醐味で、こういったことを常に考え悩む楽しみが尽きない所が、この仕事のやりがいなのではないかと感じています。 .....

臨床心理士として働くにあたって、大学院で身につけられた大事なものはなんですか?

  • 【6期生】いろんな立場、考え方を持った方々と協働して臨床活動等に取り組む経験が大きかったです。その中で、周囲の人々との関わりを通して自分を理解したり、それを踏まえて自分を状況に合わせていくことの大切さを学びました。職場の中で他職種の方々と協力する場面も多く、そういったときに大学院でのことを思い出すことが多いです。今もまだまだ学んでいるところですが、これからも大学院で学んだことを大事にして、臨床活動に励んでいきたいです。
  • 【6期生】改めて振り返ると「何事にも真摯な姿勢」だと思います。常に誠実に、純粋に過ごしたことが女学院で身に着けた大切なことかなと思います。
  • 【3期生】大学院では、まず、自分を振り返り自分のあり方に気づくことを学びました。そしてそれが、事例を担当した時に、自然とクライエントを理解することに繋がっていったように思います。この自分を理解する過程がもしなかったら、心理療法の中で相手を理解する時の理解の仕方が少し違ってくるのではないかと思います。人を理解するとはどういうことかを、まずは自分をとおして学んだことが、大学院での学びの中で最も大きいように思います。 .....