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臨床心理学専攻 動作法月例会実習便り

福岡女学院大学大学院の臨床心理センターでは心身の障がいや不調の改善およびリラクセイションを目的とし、心身障がい児・者を対象とした動作法やサート(主動型リラクセイションセラピー;Self-Active Relaxation Therapy)を用いた訓練会「動作法月例会」を行っています。この月例会は毎月10名前後のクライエントが参加され、院生がトレーナーとしてスーパーバイザーの先生にアドバイスを頂きながらクライエントと動作訓練に励んでいます。

毎月月例会の前後に事前・事後研修会があります。
研修会では、動作法やサートの知識や技術の習得を目的とし、院生同士でペアを組み、訓練の実技を行います。
研修の中で、クライエント体験する事で、クライエントがどんな体験をするのかといった事への気づきを得る機会にもなっています。

月例会は訓練と訓練の間に月例会参加者同士の交流の促進や、トレーナーである院生とクライエントの関係を深めるためにおやつや集団療法の時間を設けています。集団療法では季節を感じる様々なゲームや創作活動を行っています。
たとえば、5月の月例会では、「もうすぐ梅雨だね☆でんでんリレー!」と題して、2チームに分かれて風船で作ったかたつむりをリレー形式で渡していき、多くかたつむりをまわしたチームの勝ち、というルールでクライエントと楽しい時間を過ごしました。

この「動作法月例会」は臨床心理学専攻の院生の実習として位置づけられており、院生が主に運営しています。修士2年がチーフやサブチーフを務め、院生それぞれ役割分担をし、会の運営にあたっています。
例えば、クライエントやSVといった外部との連絡から集団療法の準備、おやつの手配など、多岐に渡ります。クライエントにとって月例会が安心して訓練に臨める場となるように様々なことに想いを馳せながら運営に取り組んでいます。

私たち院生はトレーナーとしてクライエントさんと動作法やサートを行う事で、一緒に同じペースで動作課題に取り組み、その実感を共有する体験をしています。
また、この月例会を通してクライエントや集団がどういう特徴をもっていて、身体やこころがどのような状態か想像をしながら準備をしたり、動作法を行うことの大切さを学んでいます。

この実習経験は、今後臨床の現場に出た際、クライエントと真摯に向き合う姿勢や、様々な職種の人たちと共同して仕事をするための連携の取り方などに活かされると思います。

(修士2年 Tさん、Sさん)