人間関係学部公開講演『子ども学からの提言』

12月6日(土)、422教室にて人間関係学部公開講演『子ども学からの提言:家庭と保育現場をよりよくつなぐために-新幼稚園教育要領と新保育所保育指針を受けて』が開催されました。
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1部は、「児童虐待と保育所保育指針」というテーマで子ども発達学科澤口教授が講演しました。
児童虐待については、改訂保育所保育指針の第6章 保護者に対する支援(保育所における保護者に対する支援の基本・保育所に入所している子どもの保護者に対する支援・地域における子育て支援)の箇所が最も大きく関与しています。保護者に不適切な養育が疑われる場合には、市町村や関係機関と連携し、要保護児童対策地域協議会で検討するなど適切な対応を図ることが必要です。また、虐待が疑われる場合には、速やかに市町村特に社会福祉事務所又は児童相談所に通告し、適切な対応を図ることが必要となります。

2部は全国的にご活躍されている現場の先生を交えて「新幼稚園教育要領と新保育所保育指針からみた家庭」のシンポジウムがありました。
シンポジストは、黒田秀樹氏(学校法人黒田学園きらきら星幼稚園園長・福岡県私立幼稚園振興協会教育研究委員長・全国私立幼稚園幼児教育研究機構教育研究副委員長)、上村初美氏(砂山保育園主任保育士・福岡県保育士会会長・全国保育士会副会長)、1部に引き続いて澤口教授、そして司会進行を子ども発達学科長牧教授がつとめました。
黒田氏と上村氏は幼児教育や保育の現場で子どもとその家庭を支援するとともに、全国的に活躍されていることもあり、多面的な視点からの話が興味深く提供されました。

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これまで保護者に代わって子どもを保育する場であった保育所が、就学前教育の場として幼稚園と同じく全ての教育の基礎を培う場であることが今回の新保育所保育指針で強調されることとなりました。それに加え、子どもが幼稚園や保育所で十分に学ぶ(=遊ぶ)ために、家庭との連携が必要であることが明確になってきました。シンポジウムでは、「子ども学」的視点に立って、家庭における養育者との関係および保育現場における保育者との関係ならびに人間関係の広がりについて提言しました。

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