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教育方針

大学

福岡女学院大学の目的

本学はキリスト教に基づく福岡女学院創立の精神に則り、神を畏れ奉仕に生きるよき社会人としての女性を育成するために、教育基本法および学校教育法に従って、深く専門の学芸に関する教育・研究を行うことを目的とする。

人文学部
人文学部は、建学の精神に基づく人格教育を基に、広い教養と深い学問とともに、実践的実務能力を併せ持った現代社会の要請に応え得る女性の育成を目的とする。
現代文化学科
現代文化学科は、時間と空間を越えて現代社会を取り巻く関連諸領域に関する基礎知識の習得とともに、地域や国際社会の文化のつながりを通して、人間の行動様式を規定している文化の本質についての専門知識を持った人材の育成を目的とする。
表現学科
表現学科は、多様な表現方法を学際的に学び、社会へとつながる全人的教育へ発展させ、個性豊かな表現能力・手段を持った人材の育成を目的とする。
英語学科
英語学科は、今日的な諸問題に対処する実用的言語運用能力や教育指導者として必要な英語力や知識を習得し、人間と社会や文化のつながりに関する国際的な幅広い理解と知識を基に、異なる価値観に対する寛容さを持った人材の育成を目的とする。
人間関係学部
人間関係学部は、建学の精神に基づき、人とそのつながりについての幅広い教養と深い専門性をもって、自立的に社会貢献に取り組む女性の育成を目的とする。
心理学科
心理学科は、心理学および周辺領域の体系的かつ広範な学修を通じて、自らが成長し続け、変容する社会と共に生きることのできる人材の育成を目的とする。
子ども発達学科
子ども発達学科は、子どもの発達に関する専門的知識と理解の学修を通じて、子どもを包括的に支援するための人材の育成を目的とする。

アドミッションポリシー

福岡女学院大学の教育の目標は、キリスト教に基づく建学の精神を土台に、神と隣人への「愛」に生きることを要とした、主体的人格を持つ女性を育成することです。このために、本学では、3学部6学科を設置し、広い教養と国際性を養成するために必要な教育と学問の研究を行っています。
本学では、このような目標の下、一人ひとりの個性と可能性を大切に育てる教育を実践しています。本学を目指す学生は、本学の教育目標を深く理解し、各学部学科の教育内容を正しく受け止めることを望みます。

人文学部現代文化学科
現代文化学科が目指す学生像は、キリスト教教育を通してその中枢的精神-他者への愛-を実践できる人材です。学科としては、人に安らぎと癒しを提供し、地域に新しい光と風を送り、地場産業に若い視点で活力をもたらす観光ホスピタリティ精神、異文化に対する理解を通して自国の文化に深化するカルチュラル・リテラシー(文化理解力)の涵養、などを教育目標として挙げています。そのため、現代文化学科で学ぼうとする者には、高等学校での教科全般にわたって広く学習し、柔軟かつ強靭な思考力を備え、積極的に学習する姿勢を身につけておくことを期待します。入試科目である国語と英語に対しては、基礎力-例えば、日本語運用能力や英文法など-を活用した論理的な問題解決能力が問われます。
人文学部表現学科
表現学科は次のような学生の入学を期待しています。表現することに意欲や興味を持つ学生。ねばり強く課題に取り組むことのできる学生。自ら考え、判断し、実行できる自主性のある学生。1つのことに集中し、精通している学生。表現学科には、英語表現、マスディア表現、クリエイティブデザイン、パフォーミングアーツの4つの分野があり、表現について総合的に学べる科目群を準備し、学生が自己表現能力を高め、専門的で実践的な知識・技術を修得できるよう、育てたいと考えています。表現する行為で重要なことはその内容です。表現内容を豊かにするために、表現する人は物事を正確に理解・把握し、批判的にみる力がなければなりません。高等学校で学ぶ教科は、このような力の基礎となりますので、すべての教科に真剣に取り組んでください。なかでも、国語や英語は物事を考える際に必要不可欠です。十分な学力を養ってください。
人文学部英語学科
英語学科は「英語を使って仕事ができる女性の育成」を教育目標に掲げ、スキル・留学・専門の3ユニットでカリキュラムを構成しています。専門分野としては「英語教育」「英語学」「国際問題」の3分野を置いています。高度な英語力を築くには、しっかりとした国語の能力が求められます。また、文化や歴史に対する幅広い関心は、言語の背景を理解するために欠かせません。したがって、高等学校で学習する教科全般に広範な関心を持ち、基本的な知識を習得していることが肝要です。そのうえで、試験科目となる外国語(英語)と国語については、より深い知識と理解力を備えていることが期待されます。
人間関係学部心理学科
心理学科は次のような学生の入学を期待しています。個人、集団に関わらず人に関心を持ち、人とのつながりを大切にしている学生。将来、人の心や行動を理解することが重要な鍵となる役割を担おうと考えている学生。基礎的な学力やコミュニケーション能力を持ち、積極的かつ建設的な姿勢をもって周囲を理解しようとする学生。心理学科は、心理学の基礎から専門に至るまで、体系的かつ幅広い科目群を準備すると同時に、人間の生活及び、それらを取り巻く社会について幅広い理解と視点が得られる専門教育をそろえ、知識の獲得のみではなく、理解力、判断力、総合力を育てたいと考えています。そのため、高等学校で学習する教科全般に関心を持ち、基礎学力を十分に身につけており、人と関わりながら自分の可能性をのばしたいという向上心を持っていることを望みます。
人間関係学部子ども発達学科
子ども発達学科は次のような学生の入学を期待しています。乳幼児や、養育者を含む乳幼児を取り巻く環境に関心を持っている学生。将来、子どもの気持ちを深く理解し、愛情と責任をもって、子どもの保育・教育に関わる役割を担おうと考えている学生。基礎的学力とコミュニケーション能力をもとに意欲を持って知識と技術を学ぼうとする学生。子ども発達学科は、保育士や幼稚園教諭となるために必要な科目群及び、子ども教育を支える幅広い専門領域を準備し、さらに実践的な実習によって子どもが創造的に生きるための基礎づくりに援助できる人材を育てたいと考えています。そのため、高等学校で学習する教科全般に関心を持ち、基礎学力を十分に身につけており、将来に向けての専門知識や技能の習得に意欲のあることを望みます。
●入学試験制度で求める人材
大学の建学の精神に沿った教育に基づき、時代を創造する主 体的人格を持つ女性を育成するため、本学では次のような多様な能力を持った受験者を求めており、各入学試験において 方針を定め選抜しています。
○推薦入学試験(指定校制)
本学の指定する学校の学校長が推薦する者を対象とします。入学試験では、本学の教育理念や教育内容を十分理解し、必要な学力と学習意欲を持ち、本学を専願とする受験者を、書類審査と面接により選抜します。
○一般入学試験
本学の教育理念や教育内容を十分理解し、学習意欲にあふれる受験者の中から、本学の教育水準にふさわしい基礎学力と専門教育に必要な教科の理解力を持つ者を、学力試験により一定の基準を設けて選抜します。
○大学入試センター試験利用入学試験
「大学入試センター試験」を受けた受験者の中から、本学の教育理念や教育内容を十分理解し、学習意欲にあふれ、本学への入学を希望し、教育水準にふさわしい基礎学力を備えた者を、一定の基準を設けて選抜します。
○コミュニケーション入学試験(AO入学試験)
本学の教育理念や教育内容を十分理解し、学習意欲にあふれ、本学を専願とする者を受け入れていくことを方針としています。受験にあたっては、本学が主催するオープンキャンパス、大学見学会、進学相談会などに参加することを勧めます。入学試験では、書類審査に加えて、1,2回の面接と課題作文または小論文を課し、複数の教員がかかわって評価を行います。学力試験だけでは判断できない、本学への理解度、学習意欲や能力、入学後の展望などを総合的に審査し、選抜します。
○特別入学試験
本学の教育理念や教育内容を理解し、本学に入学を希望する多様な人々を受け入れるために、(1)外国人留学生入学試験 (2)外国学校修了者入学試験 (3)社会人入学試験の制度があります。本学の教育に必要な基礎学力や日本語能力を有することが必要で、書類審査、面接や課題作文などで総合的に審査し選抜します。

カリキュラムポリシー

人文学部現代文化学科 【詳細】

現代文化と私たちは、双方向に働きかけて、互いに激動変化しています。このような複雑にグローバル化していく現代文化を理解するためには、国際的な視野とセンスが欠かせません。現代文化学科では、ヨーロッパやアメリカ、中国、韓国、トルコなどさまざまな国や地域の言語・文化・歴史に目をむけることによって、自国の国柄にさらなる理解を深めます。そして、異文化への感受性が高い「文化の違いがわかる人」に相応しい教養を身につけることを目指します。学科では、2003年来の観光立国キャンペーン、"Visit Japan Campaign" に基づき、外国のみならず自国の文化をも深く理解する姿勢から、地域を知り、地域を愛する心を育てています。このような学科のビジョンの具体化には、豊富な実践的カリキュラムがその方向性?社会とのつながり?を支えているのです。現代文化学科では、大別して観光文化分野、交流文化分野、日本文化・国語教職分野という学びの三分野に重点をおいて、将来の幸福な世界をもたらす文化を考えていきます。

●観光文化分野
ホテルや空港、航空施設でサービス業務を実体験する「観光実習」、上述の各国へ研修旅行する「フィールドワーク現代」、旅行業界や出版業界で活躍する社会人講師による講義、免許・資格取得のための特別授業など、多彩な教育プログラムにより学生のキャリア志向支援を行っています。大学での学びは、夢の実現へと着実につながっています。

●交流文化分野
異なる文化間の橋渡しができる人材を育てます。多様な価値観を持つ人々の集まる現代社会で、それぞれの考え方やその背景を知り、その共通性と相違性の双方を認識する力を養います。

●日本文化・国語教職分野
世界文化のなかから日本を見直し、現代から観た万葉集や源氏物語等の古典文学、華道、祭り、温泉、アニメ、映画など多種多様な日本文化の「いま」を探求します。教員志望者には、教育実習事前指導合宿や教員採用試験対策講座などを実施し、きめ細かい指導を行います。

以上のように三分野は、相互に密接な関係をもって現代文化を形成しています。学生の皆さんは各自の志望を具体化する道を切り開くために、これらを総合的に学ぶことをお勧めします。具体的に言えば、1年次の First-year English、日本語コミュニケーション技法、コンピューターリテラシーなどの必修科目群、2年次の現代文化基礎演習、3年次の現代文化演習、4年次の卒業研究と段階を踏むなかで、各自のテーマ・関心事に沿う学科目を体系的に網羅した形で履修し、卒業研究レポートへ集大成してゆきます。3,4年次には就職活動も加わりますから、じつは、あまり呑気にしてもいられませんが、様々な学外活動、実習、フィールドワーク(研修旅行)などを体験しながら学びつつ楽しみつつ自己の精神が大きく社会へ羽ばたく準備を着々として行ってほしいものです。

人文学部表現学科 【詳細】

表現学科は、学生の内在する能力・個性を、外部へと発信できるよう、様々な「表現技法」を学ぶことができるカリキュラムを用意しています。そのために、横軸として、主要4分野(英語表現分野 マスメディア表現分野 パフォーミングアーツ分野 クリエイティブデザイン分野)を、縦軸として、基礎・発展過程(導入科目・実習科目・研究科目など)を考え、各科目群を配置しています。
横軸の4分野は、言語表現のみならず、非言語表現も取り込み、自分に合ったコミュニケーションの手法を学べるようにしています。
縦軸の基礎・発展過程では、以下のような科目群を置きました。1年次には、大学教育・大学生活の導入としての、基礎ワークショップを配置するとともに、表現4分野の概要を学べる表現学入門を選択必修とし、どの分野を主として学んでいくかの手がかりをあたえられるようにしました。2年次以降では、主要表現分野を学ぶための演習(表現基礎演習・表現演習)が段階的に始まり、また専門分野科目を選択として用意しています。この専門分野科目では、講義形式のみならず、学科の特色を生かすべく、実習・体験型の授業(ワークショップ・フィールドワーク・各技法科目など)を準備しています。また講義科目でも社会人講師を招いたり、オムニバス形式授業で、教員の得意分野を生かして、学生が総合的に学べるなどして、従来の授業の枠を打ち破ろうと意図しています。4年次からは、いよいよ学生自身がその成果をまとめる卒業研究が始まります。こうした課程を通して、各自の表現能力を高めていけるようにと学科では考えています。
最後に、こうした意図を生かしてもらうためにも、学生へ注意をしておきます。くれぐれも科目のつまみ食いや偏食にならないように。卒業時に振り返ってみて、何を学んだのかわからない、何でも少しずつかじったけど、何も身につかなかった、あるいは、A分野はしっかり学んだけど、他は何も知らないと思うことがないようにしてください。表現学科のカリキュラムは様々な分野が学べるよう配置しています。いわば、バイキング形式の食事メニューです。つまみ食いや偏食では、しっかりした栄養がつきません。自分にとって、メインは何かを考え、さらにバランスを考えながら、科目という食事をとってください。そういう意味では、学生一人一人の姿勢や自主性が厳しく自身に問われることとなるカリキュラムなのです。
では、学科の4分野とCEPについて説明します。

●英語表現分野
文学・文化・芸術の英語表現を学び、教職にも必要な深みのある英語力を身につけるカリキュラムです。まず1年次に基礎研究を行い、土台作りをします。それを受けて、2・3年次では、小説、演劇、詩、エッセイ、放送、新聞、聖書、映画、音楽に見られる英語表現を学びます。また、英文法、音声学、英作文、ディベート、通訳、翻訳について学びます。

●マスメディア表現分野
電波メディアの中核、地上波テレビ放送のデジタル化が2011年夏に完了の予定です。高品位、多チャンネル化が普及する今後は、様々な情報を整理しビジュアルな番組に仕上げる作り手と、その価値を正当に判断できる受け手の存在が欠かせません。この分野では、身近な時事問題を入り口として、実用性の高い文章や映像表現の基礎を学び、最新のメディアを使いこなす、いわゆる"メディアリテラシー"の習得を目指します。

●パフォーミングアーツ分野
私たちは日常的にドラマに接していながら、ドラマを成り立たせる戯曲・演技・演出についてほとんど学ぶ機会がありません。その基本をしっかりと学んだ上で、実際にどのように上演すればよいのかを一緒に考えて行きます。また、演劇は世界を映す鏡ですから、私たちは世界のあらゆることについて学ばねばなりません。ジェンダーや宗教、政治経済などについても一緒に学びます。

●クリエイティブデザイン分野
アナログ材料とデジタル機器を使用した表現の両方を学びます。アナログ材料とは、従来型の描画・立体造形用材料などのことですが、身体を使いながらそれらを使いこなすことで直接的な表現について体験します。さらにデジタル機器ではコンピュータと周辺装置を中心に幅広くデザイン表現の可能性を探ります。人間は総体としてアナログに適するようできていると考えられますので、アナログ・デジタルの両面から技法と感性を磨きます。

●Creative Education Program(CEP)
今、日本の教育は大きな変革期にあります。これからの教員は、自分の専門科目を教えるだけでなく、「もう一つの得意分野」を持った人材が求められています。表現学科の多様な分野で学んだ事を生かし、ユニークな切り口で授業を行える先生を目指します。4年生の教育実習からではなく、1年生から実際に小学校や中学校などの学校現場に出向き体験を通して学びます。自分の目と肌で子どもとふれあい、教育の素晴らしさやむずかしさを実感してほしいと考えています。

人文学部英語学科(EAGL) 【詳細】

●学科の教育目標
英語学科は、「英語を使って仕事ができる女性」を育成することを教育目標にしています。学科の英語名を The Department of English As a Global Language(通称 EAGL)とした理由は、英語を世界語として捉え、国際社会に真に貢献できる女性のリーダーを育成することを目標にしているからです。

●カリキュラムの特徴
上記の教育目標を具現化するために、カリキュラムを「スキル」「留学」「専門」の3つのプログラムで構成しています。これらのプログラムは相互に絡み合いながら、最終的に学生が英語で専門分野を研究できるように編成されています。従って、初期2年間は「スキル」「留学」に重点を置きながら徹底して語学力を身につけ、後期2年間で「専門」を深める教育になっています。

○スキルプログラム
英語の運用能力を高めるために、スキル科目を設けています。初期2年でリスニング・スピーキング・リーディング・ライティングの4技能を徹底的に学習します。達成目標は TOEIC730点です。これは「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」(TOEIC運営委員会)能力と考えられています。国際社会で活躍するには、この程度の英語力は不可欠です。

○留学プログラム
海外での生活体験を通して高度な英語運用能力を育成することを目的に、「Study Abroad Program (SAP)」科目を設定しています。1学期間の留学で16単位、2学期間の留学で32単位を取得することができます。留学プログラムは2年次に設定されているので、4年間で卒業単位を取得することができます。このプログラムに参加するには、累積 GPAが2以上で、学習意欲が高いことが条件です。また、「SAP」の代替科目として「Summer English Camp in OSA」(1週間集中英語研修)と「Short Overseas Program」(オ-ストラリア)があり、専門分野を英語で研究するための準備学習として重要な役割を担っています。

○専門プログラム
専門科目群として、「国際問題」「英語教育」「英語学」の3分野を設定しています。専門分野については、3年次・4年次のセミナーを核にしながら、学生がそれぞれの興味に従って研究を進めていきます。最終的に、卒業レポート(Seniorthesis)をまとめることで、専門研究の集大成とします。

●学科の学習環境
英語能力を育成する上で、カリキュラムを補完する働きをするのが学習環境です。英語学科では、①学生・教員間のコミュニケーションは基本的に英語で行う、②定期的に英文 News Letterをメールで配信する、③ Study Advisorとの面接を通して学習成果を検討する、などの学習支援を行っています。高度な英語力や専門性を身につけるためには、授業と授業外の活動が有機的に絡み合い、相乗効果を生み出すことが必要です。英語学科は、学習環境にも配慮しつつ、より良いプログラムを提供できるように検証を続けています。

人間関係学部心理学科 【詳細】
心理学科は、総合的基礎から様々な専門領域に至るまで、体系的でありながら幅広いカリキュラムを用意しています。学習内容は、「集団・組織の理解と社会貢献」と「こころの理解と対人援助」という2つの視点で分けることができます。「集団・組織の理解と社会貢献」は社会という集団的人間関係を理解し、観る力を備え、組織・企業における人間関係をマネージメントし、動かせる人材として育つための内容を学びます。「こころの理解と対人援助」は人の成長や生きる活動において、こころの働きを理解し、自己発見と他者への理解を深め、さらに、援助的な関わりを学ぶものです。さらに、これら双方に関わる、社会、経済、生活といった領域の学習内容から人が生きる活動の基盤を理解します。
また、幅広い理解を助けるために、共生という視点に立ち用意されている学部共通科目、「大学での勉強」に必要な英語力やコンピュータ(情報ネットワークも含む)の運用能力といった基礎的スキル、本学の精神に触れるキリスト教関連など、大学共通科目もカリキュラムに組み込まれています。
1年次では、スキルに関する大学共通科目と、心理学の基礎に関わる科目を中心に学びます。具体的には、「心理学科での勉強」に必要な基礎的能力をつけるために、基礎演習が必修となっています。さらに、心理学とはどのような学問であるのかを知ってもらうために、心理学全般および中心となる領域それぞれについて、入門編となる科目(必修・選択)を履修します。
2年次では、心理学全般の基礎をしっかり身につけるため、心理学実験という演習科目を必修としています。さらには、心理学科ならではの様々な領域が選択科目として用意されており、心理学やその周辺領域全般をしっかり学習します。
また、1・2年次を中心に編成されている学部共通科目を通して、人間関係を学ぶための基礎を固め、応用力をつけることも目指します。3年次になると、コースに分かれて、より専門的な心理学領域に触れ、学びを深めたり、心理学に隣接する領域に触れ、視野と応用力を広げます。また、演習(ゼミ)による研究活動も始まります。「キャリア心理コース」は、組織の中で良好な人間関係を築き、企業活動をより円滑に行うことを実現したり、家族や友人などのプライベートな人間関係を充実させたり、マーケティングなどの企業活動や、社会活動の展開に大きく役立つための科目が並んでいます。「臨床心理コース」には、学校、家庭、対人関係など、日常生活の様々な場面で私たちが抱えうる心理的問題の解決やよりよい自分を生きるためのこころとからだの成長及び健康増進を目指すため、こころの理解を深め、幅広い視野を備えるとともに、実践的手法を学ぶカリキュラムがそろっています。
4年次は、必修科目卒業研究を中心に、大学4年間の勉強と研究の成果を実らせます。
人間関係学部子ども発達学科 【詳細】
子ども発達学科では、「人間関係学部」のカリキュラムポリシーを基盤に置きながら、次の3つの視点を基に、本学科のカリキュラムポリシーとして、4年間の学習内容を充実させていきます。1.子どもを学ぶ(子ども学)ために、幅広い学問領域からのアプローチを試みます。2.子どもはもちろんのこと、保護者や地域に対するこころの援助ができる保育・教育者を育てます。それらをよりよく実現するための保育・教育やカウンセリングの方法および技術についても実践的に学んでいきます。3.これら全般を通して、キリスト教精神を基盤とした「愛」の精神を貫き、保育・教育者としての人間的涵養を図ります。
子どもを学んでいくためには、子どもに関するさまざまな学問領域からのアプローチがあり、本学科に所属する教員は、それぞれ異なる自らの専門領域から「子ども学」を展開していきます。また本学科における学習では『子ども発達センター』をさまざまな形で活用し、実践的な学習活動を展開します。
1年生では、その基礎となる「子ども学概論」、「子ども学フィールドワーク」を通して子どもを取り巻く場について体験的に学びます。同時に、その学問的裏づけとなる「発達心理学」や「生命科学入門」「健康科学理論」「保育原理」「教育原理」「社会的養護」「社会福祉概論」「子どもの保健」「子どもの食と栄養」等で子ども理解への基礎を作ります。加えて「初年次教育」「スチューデントスキル」「生活基礎技能」といった基礎カリキュラムを履修することによって学びの基礎を築きます。
2年生では、1年次の学習内容をさらに深化させた「子ども学フィールド演習」、「子ども学観察演習」のほか、「児童家庭福祉論」「子どもの発達と学習の心理学」「教育保育課程総論」等を学ぶとともに、「保育実習Ⅰ」「幼稚園教育実習Ⅰ」が実施されます。本学年ではこうした実践力を高めるための科目の充実を図り、保育所をはじめとする児童福祉施設や幼稚園・小学校など学校体系について理解するとともに、保育の本質・目的を考えます。
3年生では、「子ども学総合演習」によって、1・2年次で積み上げてきた学習成果を子どもの前で実践するための専門的知識・技術を身につけます。「保育内容総論」「障害児保育」「子ども理解の技法(観察法と統計解析法)」「発達・教育相談の基礎」「教育相談の方法と実践」等の科目に加え、「保育実習Ⅱ/Ⅲ」、「初等教科教育法」、「小学校教育実習Ⅰ」などによって本格的な実践プログラムが展開されます。
4年生では、「特別支援教育論」「子育て支援論」等理論と実践との統合的科目群、あるいは「幼稚園教育実習Ⅱ」「小学校教育実習Ⅱ」を通して本格的な実技・実習活動が展開されます。同時に、これまでの3年間を通して学んできた子ども学の成果を、自らのテーマに従い「卒業研究」によって理論的に体系化していきます。
このように「子ども発達学科」で行う教育カリキュラムの4年間の流れは、『子ども学』という学問体系のなかで実現されることになります。小学校教員、幼稚園教員、保育士の養成は、ある面では密なカリキュラム構成の中で行われますが、福岡女学院大学「子ども発達学科」で行う教育・学習は単なる免許・資格の取得ではなく、子どもを「子ども学」という学問的視点から総合的に学び、その理解と実践力を高めることを目標とします。

ディプロマポリシー

福岡女学院大学は、キリスト教に基づく学院創立の精神に則り、神を畏れ奉仕に生きるよき社会人として自己と他者の尊厳を理解し、幅広い教養と知識を備えた人材の育成を教育の目標とする。本学は、教育基本法および学校教育法に則った教育課程を通して、実践的なコミュニケーション能力を身につけるとともに、深く専門の学術に関する研究を行ない、かつ所定の単位を修めた者に卒業を認定する。

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短期大学部

福岡女学院大学短期大学部の目的

本学は、イエス・キリストに基づく福岡女学院創立の精神にのっとり、神を畏れ、奉仕に生きるよき社会人を育成するために、教育基本法および学校教育法に従って女子の専門教育を行ない、高い教養と実際的な専門知識を授けることを目的とする。

英語科
英語科は、英語運用能力を伸ばし、コミュニケーションの手段としての英語を習得させるとともに、その言語を通して自己と自己を取り巻く世界を探求させる。スキルの習得と教養教育の融合によって、世界に貢献できる国際人の養成を目的とする。

アドミッションポリシー

短期大学部英語科は、英語によるコミュニケーション能力を伸ばそうとする意欲と、自己と自己を取り巻く世界を探求できる好奇心を持つ学生を求めます。英語の授業を中心として、幅広い教養と自己実現する力を身につけた、社会に貢献できる女性を育成します。高等学校では、学習する教科全般に関心を持ち、基本的な英語の力を身につけるとともに、社会の動きにも関心を持つことが望まれます。

カリキュラムポリシー

英語科 【詳細】
短期大学部英語科は実用英語のコミュニケーション能力をつけさせるとともにキリスト教教育を基盤とした教養を深めることを目指します。英語は人と人を結ぶコミュニケーションの道具であると考えます。
人間としての教養の出発点は自己を知ることです。そのためには、心と体を持つ個としての自己、社会の中の自己、歴史の中の自己、様々な観点からの自己探求が必要となります。必修科目「聖書概説」で生きるべき道を考えさせ、「小笠原流礼法」で社会人としての最低限の所作を身につけさせ、多様な基礎科目を通して総合的な社会人基礎力を育成します。
コミュニケーションの道具としての英語の技術を磨くことも大切です。「発音クリニック」「Reading」「Writing」「Speaking & Listening」「基礎演習」等の科目で基本の英語力、つまり発音・語彙・文法・思考力の強化を目指します。応用・展開の科目として「Topic Studies」等が置かれています。「Topic Studies」はより専門性の高い科目です。

ディプロマポリシー

福岡女学院大学短期大学部は、イエス・キリストに基づく福岡女学院創立の精神にのっとり、神を畏れ、奉仕に生きるよき社会人を育成するために、教育基本法および学校教育法に従って女子の専門教育を行ない、高い教養と実際的な専門知識を授けることを目的とする。学生は本学の教育課程を通して以下に挙げる能力や知識を身につけ、かつ所定の単位を修め卒業が認定される。

  • 自己を知り、生きるべき道を見極めるための思考力
  • 実践的な英語コミュニケーション能力
  • 英語圏を主とする社会と文化に関する幅広い知識
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大学院

福岡女学院大学大学院の目的

本大学院は、キリスト教に基づく福岡女学院創立の精神に則り、総合的かつ精深・高度な学術研究を行なうとともに、専門的知識と研究能力を備え、国際社会に対応できる女性を育成するための教育を行うことを目的とする。

人文科学研究科
本研究科は、人文科学分野において広い視野に立ち、精深な学識を授け、高度の専門性を要する職業等に必要な能力を養うことを目的とする。
比較文化専攻
世界各地域の言語、文学、思想など文化現象の比較研究に関して、高度な専門知識と広い視野を備え、国際社会で活躍し得る人材の育成を目的とする。
臨床心理学専攻
臨床心理学に関する精深な知識と技術をもち、広い視野に立って人々の心のケアに携わる専門家の育成を目的とする。

アドミッションポリシー

比較文化専攻
比較文化専攻は、世界各地域の言語・文学・思想など文化現象の比較研究に関心を有しており、国際社会に対処できる専門知識と広い視野を備えた人材の育成を使命としています。具体的には、個別専門分野の研究課題に対して、広い視野から深く洞察する能力を養うことに志を持っている人材を求めています。
臨床心理学専攻
臨床心理学専攻は、心理臨床における専門的な知識や対人援助技術を修得することに精進し、かつ自己内省力に優れ人間性豊かな人材の育成を使命としています。本専攻は、学問に真摯な態度で向かい、積極的・自主的に学修し、人とのつながりを大切に協働して人類の精神的健康に貢献することに志を持っている人材を求めています。

カリキュラムポリシー

比較文化専攻 【詳細】
比較文化専攻は、国際化社会に対処できる高度な専門知識と広い視野を備えた人材の育成のために、世界各地域の言語・文学・思想などの文化現象の比較研究を行っています。
本専攻では有機的に関連したカリキュラムを編成し、特定の研究分野に重点を置きつつ、関連分野を履修させることとしています。このため、専攻の研究分野に基礎科目・基幹科目・関連科目・特別研究科目を設けています。
基礎科目は比較文化研究において必須の基礎的条件である異文化交流と対象文化の言語を体系的且つ専門的に究めるための基礎的科目です。
基幹科目は比較文化研究の根幹をなす科目です。自国の文化を取り巻く東アジアと欧米の文化を研究し、日本語圏文化と英語圏文化をさらに深く究めるための基となる科目です。
関連科目は第I類・日本語圏文化科目・第II類・英語圏文化関連科目を配置しています。基幹科目による、比較文化の姿勢と視点に立脚した、各文化圏の文学・文化・言語の研究と相俟って、より深い専門性と体系性を求めることを目的とする科目です。
特別研究科目は基礎・基幹・関連科目を踏まえて、受講者が独自の研究課題を掘り起こし、それぞれの研究に取り組み、修士論文の執筆から完成へと導く科目です。
本専攻では日本語圏コースまたは英語圏コースのいずれかに所属し、科目を履修します。日本語圏コースでは、関連科目第I類として日本文学・民俗学・日本語学などの日本文化関係の科目を履修し、英語圏コースでは、関連科目第II類として英語学・英語圏文学・英米詩想などの欧米文化関係の科目を履修します。
本専攻ではまた、日本語教員課程を設置し、所定の科目を履修することによって、「大学院日本語教員課程修了証」を授与します。
臨床心理学専攻 【詳細】
臨床心理学専攻は、急速に多様化・複雑化する社会で不適応に陥っている人からの要請に応えうる人材の育成のために、学部において修得した心理学全般に関する基礎知識をベースに、臨床心理の専門知識と技術を身につける体系的で体験的なカリキュラムを用意しています。本専攻は修了と同時に臨床心理士の受験資格を取得することができます。
本専攻は臨床心理士有資格者7名を含む多領域の専任教員によって構成され、臨床心理学専門科目以外に、哲学、宗教、社会心理の多様な視点による人間理解を図っています。教育内容においては、高等専門職業人である臨床心理士の養成という観点から、講義科目に加え院生の実習機関である臨床心理センターを中心にした臨床心理活動の充実を図っています。
修士1年では、演習と実習を重視した心理学科目群を通して、臨床心理学に関わる深い学識を修得し、広い視野に立って人の心のケアにあたる専門能力を身につけ、不適応に悩み、苦しむ人の支援に当たる心の専門家の育成を目指しています。それにより臨床心理士として、「こころ」の援助を行うということの重要性、援助を行う上での責任や倫理といったものを学んでいきます。またさまざまな心理療法の理論および技法を学んで、心理アセスメントの基盤である観察力や見立てる力を育成します。またカンファレンスを通して、面接のプロセスを実地で学んでいきます。1年後期からは教育・福祉・医療等の様々な心理臨床実践現場に直接出向き、体験的実習を受けます。
修士2年では、実習が中心となり、精神科系病院での短期集中実習の体験、さらに臨床心理センターの外来有料相談を担当したりして、専門家としての実践的訓練を受けます。卒業までに各院生は最低3ケースを担当・体験するようになっています。
以上の教育・訓練過程は1種指定大学院に共通するものですが、当専攻の特色は、学院の建学及び教育理念に立脚した神と隣人への「愛」に基づいた人間に対する深い関心と、学院聖句の「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である」が示す「つながり」を具現化するところにあります。その実践例として、近隣小学校との特別支援教育提携事業、幼稚園との協働の子育て支援事業などを体験して、修了生は、高等専門職業人として医療・福祉・教育等の様々な分野でその専門性を発揮できるような知識と技術を身につけて社会に出ていきます。

学位授与へのプロセス

本学大学院に2年以上在学して所定の32単位以上を修得し、且つ、修士論文を作成して審査及び最終試験に合格した者には、修士の学位を授与する。一年次より二年次にかけ、各院生に指導主査・副査を配属し、研究内容やその計画について指導する。研究を推進するうえで必要な専門知識や技術を習得するための指導については全教員が担当する。二年次では主査の指導の下に、特別研究I・IIにおいて修士論文作成のための指導を行う。最終口述試験は主査と二人の副査によって審査する。最後に、研究科委員会の審議により学位授与の可否を決定する。