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教育研究上の目的・教育方針(福岡女学院大学)

教育研究上の目的

本学はキリスト教に基づく福岡女学院創立の精神に則り、神を畏れ奉仕に生きるよき社会人としての女性を育成するために、教育基本法および学校教育法に従って、深く専門の学芸に関する教育・研究を行うことを目的とする。

人文学部

人文学部は、建学の精神に基づく人格教育を基に、広い教養と深い学問とともに、実践的実務能力を併せ持った現代社会の要請に応え得る女性の育成を目的とする。

現代文化学科

現代文化学科は、文化をキーワードに、歴史と現在のつながりや地域と地域のつながりについて幅広く知識を習得するとともに、現代社会の諸問題について深く思考をめぐらせ、諸問題の解決を通じて社会の発展に貢献する人材の育成を目的とする。

表現学科

表現学科は、多様な表現方法を学際的に学び、社会へとつながる全人的教育へ発展させ、個性豊かな表現能力・手段を持った人材の育成を目的とする。

言語芸術学科

日本語及び英語による言語能力の育成、学際的教育の実践並びに体験重視の全人的教育を通して、創造的な思考力を身に付け、文化を社会に発信できる実践力を持った人材の育成を目的とする。

メディア・コミュニケーション学科

メディア・コミュニケーション学科は、メディア、コミュニケーション及びデザインに関する知識、実態、技術などを習得し、現代社会を動かしている出来事について主体的に判断し、社会に積極的にかかわり、様々な知識と表現方法を使って、よりよい社会を創っていく人材の育成を目的とする。

英語学科

英語学科は、今日的な諸問題に対処する実用的言語運用能力並びに教育指導者として必要な英語力及び知識を習得し、人間と社会や文化のつながりに関する国際的な幅広い理解と知識を基に、異なる価値観に対する寛容さを持った人材の育成を目的とする。

人間関係学部

人間関係学部は、建学の精神に基づき、人とそのつながりについての幅広い教養と深い専門性をもって、自立的に社会貢献に取り組む女性の育成を目的とする。

心理学科

心理学科は、心理学および周辺領域の体系的かつ広範な学修を通じて、自らが成長し続け、変容する社会と共に生きることのできる人材の育成を目的とする。

子ども発達学科

子ども発達学科は、子どもの発達に関する専門的知識と理解の学修を通じて、子どもを包括的に支援するための人材の育成を目的とする。

アドミッションポリシー

福岡女学院大学の教育の目標は、キリスト教に基づく建学の精神を土台に、神と隣人への「愛」に生きることを要とした、主体的人格を持つ女性を育成することです。このために、本学では、3学部7学科を設置し、広い教養と国際性を要請するために必要な教育と学問の研究を行っています。
本学では、このような目標の下、一人ひとりの個性と可能性を大切に育てる教育を実践しています。本学を目指す学生は、本学の教育目標を深く理解し、各学部学科の教育内容を正しく受け止めることを望みます。

人文学部現代文化学科

現代文化学科が目指す学生像は、キリスト教教育を通してその中枢的精神ー他社への愛ーを実践できる人材です。学科としては、人に安らぎと癒しを提供し、地域に新しい光と風を送り、地場産業に若い視点で活力をもたらす観光ホスピタリティ精神、異文化に対する理解を通して自国の文化に進化するカルチュラル・リテラシー(文化理解力)の涵養、などを教育目標として挙げています。そのため、現代文化学科で学ぼうとする者には、高等学校での教科全般にわたって広く学習し、柔軟かつ強靭な思考力を備え、積極的に学習する姿勢を身につけておくことを期待します。入試科目である国語と英語に対しては、基礎力ー例えば、日本語運用能力や英文法などーを活用した倫理的な問題解決能力が問われます。

人文学部表現学科

表現学科は次のような学生の入学を期待しています。表現することに意欲や興味を持つ学生。ねばり強く課題に取り組むことのできる学生。自ら考え、判断し、実行できる自主性のある学生。1つのことに集中し、精通している学生。表現学科には、英語表現、マスメディア表現、クリエイティブデザイン、パフォーミングアーツの4つの分野があり、表現について総合的に学べる科目群を準備し、学生が自己表現能力を高め、専門的で実践的な知識・技術を修得できるよう、育てたいと考えています。表現する行為で重要なことはその内容です。表現内容を豊かにするために、表現する人は物事を正確に理解・把握し、批判的にみる力がなければなりません。高等学校で学ぶ教科は、このような力の基礎となりますので、すべての教科に真剣に取り組んでください。なかでも、国語や英語は物事を考える際に必要不可欠です。十分な学力を養ってください。

人文学部言語芸術学科

言語芸術学科は高い言語能力と創造的な思考力を身に付け、文化を社会に発信できる実践力を持った人材の養成を教育の目的としています。この目的を達成するために、書物と格闘するねばり強さと、柔軟な発想と、豊かな社交性を持った人材を求めます。カリキュラムでは、基礎力養成のために「百読」(100冊の読書)と「百鑑」(100の映画・演劇鑑賞)を義務づけ、同じテーマを様々な専門分野から考える授業「テーマシンキング」によって学際的教養を身につけ、国内または海外で実習を行う「フィールドワーク」を設けて実践力を培います。また卒業論文は3年次に完成させ、4年次には社会に向けて企画や作品を発信するためのカリキュラムを準備しています。卒業時にはどこに出しても恥ずかしくない人材を育成しますので、入学者には国語・英語による基礎的な言語能力にくわえて、何よりも不屈の闘志が求められます。

人文学部メディア・コミュニケーション学科

メディア・コミュニケーション学科は次のような学生の入学を期待しています。多様化するメディアとコミュニケーションについて、好奇心旺盛で探求心を持つ学生。新しいものをいっしょにつくりあげようとする学生。人とのネットワークを大切に思う学生。メディア・コミュニケーション学科にはメディア分野、コミュニケーション分野、デザイン分野の3つの分野があり、現代の多様なメディアのありようの理解、多様なメディア情報を批判的に読み解く能力の習得、さまざまなメディアを活用した、コミュニケーション能力と創造的な表現力の習得、そして大学の建学の精神でもある「つながり」を学科の方針に生かし、社会と他者とのつながりの体得を教育の目標としています。高等学校で学ぶ教科は、このような力の基礎となります。すべての教科に真剣に取り組んで、広く社会に関心を持ち、柔軟で、創造的にものごとを考えられることが望まれます。特に、物事を考える際に必要不可欠な国語や英語の学力を養ってください。

人文学部英語学科

英語学科は「英語を使って仕事ができる女性の育成」を教育目標に掲げ、スキル・留学・専門の3ユニットでカリキュラムを構成しています。専門分野としては「英語教育」「英語学」「国際問題」の3分野を置いています。高度な英語力を築くには、しっかりとした国語の能力が求められます。また、文化や歴史に対する幅広い関心は、言語の背景を理解するために欠かせません。したがって、高等学校で学習する教科全般に広範な関心を持ち、基本的な知識を習得していることが肝要です。そのうえで、試験科目となる外国語(英語)と国語については、より深い知識と理解力を備えていることが期待されます。

人間関係学部心理学科

心理学科は次のような学生の入学を期待しています。個人、集団に関わらず人に関心を持ち、人とのつながりを大切にしている学生。将来、人の心や行動を理解することが重要な鍵となる役割を担おうと考えている学生。基礎的な学力やコミュニケーション能力を持ち、積極的かつ建設的な姿勢をもって周囲を理解しようとする学生。心理学科は、心理学の基礎から専門に至るまで、体系的かつ幅広い科目群を準備すると同時に、人間の生活及び、それらを取り巻く社会について幅広い理解と視点が得られる専門教育をそろえ、知識の獲得のみではなく、理解力、判断力、総合力を育てたいと考えています。そのため、高等学校で学習する教科全般に関心を持ち、基礎学力を十分に身につけており、人と関わりながら自分の可能性をのばしたいという向上心を持っていることを望みます。

人間関係学部子ども発達学科

子ども発達学科は次のような学生の入学を期待しています。保護者を含む乳幼児や児童を取り巻く環境に関心を持っている学生。将来、子どもの気持ちを深く理解し、愛情と責任をもって、保育・教育に関わる役割を担おうと考えている学生。基礎的学力とコミュニケーション能力をもとに意欲を持って知識と技術を学ぼうとする学生。子ども発達学科は、保育士や幼稚園教諭及び小学校教諭となるために必要な科目群及び、子どもの教育を支える幅広い専門領域を準備し、さらに実践的な実習によって子どもが創造的に生きるための基礎づくりに援助できる人材を育てたいと考えています。そのため、高等学校で学習する教科全般に関心を持ち、基礎学力を十分に身につけており、将来に向けての専門知識や技能の習得に意欲のあることを望みます。

カリキュラムポリシー

人文学部現代文化学科 【詳細】

現代文化とその中で生活している私たちとは、双方向に働きかけて、互いに変化しています。複雑にグローバル化していく現代文化を理解するためには、国際的な視野とセンスが欠かせません。現代文化学科では、ヨーロッパやアメリカ、中国、韓国、トルコなどさまざまな国や地域の言語・文化・歴史に目をむけることによって、自国の特徴にさらなる理解を深めます。そして、異文化への感受性が高く、「文化の違いがわかる人」に相応しい教養を身につけていきます。学科では、2003 年来の観光立国キャンペーン、"Visit Japan Campaign"に基づき、外国のみならず自国の文化をも深く理解する立場から、地域を知り、地域を愛する心を育てます。このような学科のビジョンを具体化して、社会に開かれた実践的で豊富なカリキュラムが組まれています。現代文化学科では、大別して観光文化分野、交流文化分野、日本文化・国語教職分野の三分野に重点をおいて、将来の幸福な世界をもたらす文化を考えています。

●観光文化分野
ホテルや空港、航空施設でサービス業務を実体験する「ホテル観光」「エアーライン研修」、各国へ研修旅行する「フィールドワーク現代文化」、社会人講師による講義など、多彩な教育プログラムによって、学生のキャリア支援を行っています。大学での学びは、夢の実現へ着実につながっています。

●交流文化分野
異なる文化間の橋渡しができる人材を育てます。多様な価値観を持つ人々の集まる現代社会で、それぞれの考え方やその背景を知り、その共通性と相違性の双方を認識する力を養います。

●日本文化・国語教職分野
世界文化のなかから日本を見直し、現代から観た万葉集や源氏物語等の古典文学、華道、祭り、温泉、アニメ、映画など多種多様な日本文化の「いま」を探求します。教員志望者には、「国語科教育法」や「教育実習」を通じて、きめ細かな指導を行います。

以上のように三分野は、相互に密接な関係をもって現代文化を形成しています。学生の皆さんは各自の志望を具体化するために、これらを総合的に学ぶことをお勧めします。具体的に言えば、1年次の「First-year English」「スタディスキル」「情報リテラシー」などの必修科目群、2年次の「現代文化基礎演習」「アカデミックリテラシー」、3年次の「現代文化演習」、4年次の「卒業研究」と段階を踏むなかで、各自のテーマ・関心事に沿う学科目を体系的に網羅した形で履修し、卒業研究へ集大成してゆきます。3,4年次には就職活動も加わりますから、実はあまり呑気にしてもいられません。様々な学外活動、実習、フィールドワーク(研修旅行)などを体験し、学びつつ楽しみつつ、自己の精神を社会へ大きく羽ばたかせてください。

人文学部表現学科 【詳細】

表現学科は、学生の内在する能力・個性を、外部へと発信できるよう、様々な「表現技法」を学ぶことができるカリキュラムを用意しています。そのために、横軸として、主要4分野(英語表現分野 マスメディア表現分野 パフォーミングアーツ分野 クリエイティブデザイン分野)を、縦軸として、基礎・発展過程(導入科目・実習科目・研究科目など)を考え、各科目群を配置しています。
横軸の4分野は、言語表現のみならず、非言語表現も取り込み、自分に合ったコミュニケーションの手法を学べるようにしています。
縦軸の基礎・発展過程では、以下のような科目群を置きました。1年次には、大学教育・大学生活の導入としての、基礎ワークショップを配置するとともに、表現4分野の概要を学べる表現学入門を選択必修とし、どの分野を主として学んでいくかの手がかりをあたえられるようにしました。2年次以降では、主要表現分野を学ぶための演習(表現基礎演習・表現演習)が段階的に始まり、また専門分野科目を選択として用意しています。この専門分野科目では、講義形式のみならず、学科の特色を生かすべく、実習・体験型の授業(ワークショップ・フィールドワーク・各技法科目など)を準備しています。また講義科目でも社会人講師を招いたり、オムニバス形式授業で、教員の得意分野を生かして、学生が総合的に学べるなどして、従来の授業の枠を打ち破ろうと意図しています。4年次からは、いよいよ学生自身がその成果をまとめる卒業研究が始まります。こうした課程を通して、各自の表現能力を高めていけるようにと学科では考えています。
最後に、こうした意図を生かしてもらうためにも、学生へ注意をしておきます。くれぐれも科目のつまみ食いや偏食にならないように。卒業時に振り返ってみて、何を学んだのかわからない、何でも少しずつかじったけど、何も身につかなかった、あるいは、A分野はしっかり学んだけど、他は何も知らないと思うことがないようにしてください。表現学科のカリキュラムは様々な分野が学べるよう配置しています。いわば、バイキング形式の食事メニューです。つまみ食いや偏食では、しっかりした栄養がつきません。自分にとって、メインは何かを考え、さらにバランスを考えながら、科目という食事をとってください。そういう意味では、学生一人一人の姿勢や自主性が厳しく自身に問われることとなるカリキュラムなのです。
では、学科の4分野とCEPについて説明します。

●英語表現分野
文学・文化・芸術の英語表現を学び、教職にも必要な深みのある英語力を身につけるカリキュラムです。まず1年次に基礎研究を行い、土台作りをします。それを受けて、2・3年次では、小説、演劇、詩、エッセイ、放送、新聞、聖書、映画、音楽に見られる英語表現を学びます。また、英文法、音声学、英作文、ディベート、通訳、翻訳について学びます。

●マスメディア表現分野
電波メディアの中核、地上波テレビが、日本でもデジタル化されました。高品位、多チャンネル化が普及する今後は、様々な情報を整理しビジュアルな番組に仕上げる作り手と、その価値を正当に判断できる受け手の存在が欠かせません。この分野では、身近な時事問題を入り口として、実用性の高い文章や映像表現の基礎を学び、最新のメディアを使いこなす、いわゆる" メディアリテラシー" の習得を目指します。

●パフォーミングアーツ分野
私たちは日常的にドラマに接していながら、ドラマを成り立たせる戯曲・演技・演出についてほとんど学ぶ機会がありません。その基本をしっかりと学んだ上で、実際にどのように上演すればよいのかを一緒に考えて行きます。
また、演劇は世界を映す鏡ですから、私たちは世界のあらゆることについて学ばねばなりません。ジェンダーや宗教、政治経済などについても一緒に学びます。

●クリエイティブデザイン分野
アナログ材料とデジタル機器を使用した表現の両方を学びます。アナログ材料とは、従来型の描画・立体造形用材料などのことですが、身体を使いながらそれらを使いこなすことで直接的な表現について体験します。さらにデジタル機器ではコンピュータと周辺装置を中心に幅広くデザイン表現の可能性を探ります。人間は総体としてアナログに適するようできていると考えられますので、アナログ・デジタルの両面から技法と感性を磨きます。

●Creative Education Program(CEP)
今、日本の教育は大きな変革期にあります。これからの教員は、自分の専門科目を教えるだけでなく、「もう一つの得意分野」を持った人材が求められています。表現学科の多様な分野で学んだ事を生かし、ユニークな切り口で授業を行える先生を目指します。4年生の教育実習からではなく、1年生から実際に小学校や中学校などの学校現場に出向き体験を通して学びます。自分の目と肌で子どもとふれあい、教育の素晴らしさやむずかしさを実感してほしいと考えています。

人文学部言語芸術学科 【詳細】

言語芸術学科は、小説・演劇・詩歌・映画など、言語を表現手段とする芸術(言語芸術)を21世紀型の新しいアプローチでとらえる学科です。「21世紀型」とは、日本語/ 英語、アナログ/ デジタル、大学/ 社会といった枠組みをとりはらって、自由に学問の世界を遊ぶ新しい教養のスタイルです。確かな言語力と幅広い柔軟な思考力をベースにしたコミュニケーション能力、そういったものを兼ね備えた人材がいわゆる本来の意味での教養人なのです。社会が求めているのは、こうした「教養」を身につけて、どんな状況にも立ち向かえる人材です。
言語芸術学科のカリキュラムは、「鍛錬」「修練」「洗練」の流れをイメージして作られています。1〜3年までの鍛錬・修練期は特に大変だと思いますが、知的に遊べるようになるためにはどうしても必要な時間です。しっかり励んでください。
カリキュラムの構成は次のとおりです。
1 言語能力の育成で、日本語と英語による言語能力(鑑賞力、分析力、思考力)を徹底的に鍛える。
2 学際的教育の実践で、文学・民俗学・社会学・演劇学等、専門分野の異なる教員が共通のテーマについて学際的研究を行なう。
3 体験重視の全人的教育で、フィールドワークや作品制作などの実地体験を重視する。

具体的には以下のような流れとなります。
1・2年次は、●日本語トレーニングI・II ●英語トレーニングI・II ●英語発音スキルI・II●身体表現ワークショップ●シンキングゲームI・II ●インプロ・ゲーム●シンキングゲーム●言語芸術基礎I・II ●テーマシンキング(学際的授業)などを通して、徹底的に言語能力と思考力を鍛えます。また、鑑賞力や分析力を養うため、学科が選んだ本百冊と映画などの作品百本を読書・鑑賞しなければなりません(「百読・百鑑」)。
3年次では、●言語芸術演習I・II でさらに創造力や総合力を磨きながら、●海外フィールドワーク(理論)I・II ●海外フィールドワーク(実践) ●国内フィールドワーク(理論)I・II ●国内フィールドワーク(実践) を選択し、教室外のフィールドで活動します。さらに、卒業論文をこの年次で書き上げ提出します。
4年次は、3年間の総仕上げの時期です。学んだことを実践するため、自分の学んだ文化・芸術を、演劇公演、作品・論文のネット配信、出版など自分のやり方で社会へ発信します。

なお、本学科には言語芸術コースと英語教職コースの2コースが用意されています。言語芸術コースでは、選択科目において、国語および英語の両方を自由に選択できます。英語教職コースでは、多くの英語選択科目を履修しなければなりません(卒業要件単位124単位中90単位以上が必修となります)。学生は2年次にどちらかのコースを選ばねばなりませんが、どちらのコースにおいても、上記のようなカリキュラムのなかで学科が目指す「教養」を養っていきます。

人文学部メディア・コミュニケーション学科 【詳細】

メディア・コミュニケーション学科は、多様なメディアのありようの理解、情報を批判的に読み解く能力の習得、コミュニケーション能力と創造的な表現力を学び、社会に積極的にかかわっていく人を育てることを目指しています。
そのために、体験・経験を重視し、社会・他者とつながることの意味や重要性を実感できる演習・実習を充実させ、メディア、コミュニケーション、デザインの3つの分野に関する授業をバランス良く配置しています。
授業科目は必修科目の「講義・演習」、選択科目の「講義・演習」、必修科目の「総合演習」、選択必修科目の「総合演習」の4つに編成されています。

●必修科目の「講義・演習」
「現代メディア論」、「コミュニケーション論」、「デザイン論」の3科目で、2年次前期、後期に開講されます。メディア、コミュニケーション、デザインを切り口としてメディアによって変化し多様化した現代社会を概観します。

●選択科目の「講義・演習」
1年次前期、後期、あるいは2年次前期、後期から開講されます。本学科の3つの分野それぞれに関わる各論科目と実践的な演習科目をあわせた69科目です。多くの科目を選択科目としているのは、学生が自分の興味に従って科目を選択し、各論科目で専門知識を習得するとともに、演習科目で調査、実社会での実践活動、自ら発信するためのさまざまな表現手法を習得してもらいたいからです。

●必修科目の「総合演習」
必修科目の「総合演習」は、8科目です。
○「入門ワークショップⅠ」、「入門ワークショップⅡ」は、1年次前期、後期に開講され、「調べる」、「読む」、「まとめる」など大学における学習の基礎を学びます。
○「メディア基礎演習」、「コミュニケーション基礎演習」、「デザイン基礎演習」は1年次前期に開講され、この学科の3つの分野の入門演習です。それぞれの分野で活動するために必要な基礎知識、入門技術等を習得し、皆さんが自主的に学び、活動ができる基礎力を養います。
○「卒業研究Ⅰ」、「卒業研究Ⅱ」、「卒業研究Ⅲ」は、2、3年次生の「演習」を受け、3年次後期、4年次前期、後期に開講されます。3年次前期までに習得した知識、調査技法、表現技術等を活用して、「卒業研究Ⅰ」では、研究テーマを探り、研究目標を決定します。「卒業研究Ⅱ」では、研究目標に向けて資料収集、各種調査、社会体験、予備制作などをおこないます。「卒業研究Ⅲ」では、本調査、制作、研究のまとめ、論文執筆、発表などをおこないます。

●選択必修科目の「総合演習」
選択必修科目の「総合演習」は、9科目です。
○「メディア演習ⅠA」、「コミュニケーション演習ⅠA」、「デザイン演習ⅠA」、「メディア演習ⅠB」、「コミュニケーション演習ⅠB」、「デザイン演習ⅠB」は、2年次前期、後期に開講されます。学生の興味に従って3つの分野から2つの分野を選択します。教員の専門に合わせて演習のテーマを設定し、調査、資料・文献収集、表現手法、結果のまとめ方などを習得します。
○「メディア演習Ⅱ」、「コミュニケーション演習Ⅱ」、「デザイン演習Ⅱ」は、3年次前期に開講されます。「演習Ⅰ」で選択した2つの分野から1つの分野(1科目)を選択します。習得した知識や技術を動員して、調査研究、作品制作などの進め方やまとめ方を習得します。この科目は「卒業研究」につながります。

人文学部英語学科(EAGL) 【詳細】

●学科の教育目標
英語学科は、「英語を使って仕事ができる女性」を育成することを教育目標にしています。学科の英語名をThe Department of English As a Global Language(通称EAGL)とした理由は、英語を世界語として捉え、国際社会に真に貢献できる女性のリーダーを育成することを目標にしているからです。

●カリキュラムの特徴
上記の教育目標を具現化するために、カリキュラムを「スキル」「留学」「専門」の3つのプログラムで構成しています。これらのプログラムは相互に絡み合いながら、最終的に学生が英語で専門分野を研究できるように編成されています。従って、初期2年間は「スキル」「留学」に重点を置きながら徹底して語学力を身につけ、後期2年間で「専門」を深める教育になっています。

○スキルプログラム
英語の運用能力を高めるために、スキル科目を設けています。初期2年でリスニング・スピーキング・リーディング・ライティングの4技能を徹底的に学習します。達成目標はTOEIC730 点です。これは「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」(TOEIC運営委員会)能力と考えられています。国際社会で活躍するには、この程度の英語力は不可欠です。

○留学プログラム
海外での生活体験を通して英語運用能力を育成することを目的に、「Study Abroad Program (SAP)」科目を設定しています。1学期間の留学で16 単位、2学期間の留学で32単位を取得することができます。留学プログラムは2年次に設定されているので、4年間で卒業単位を取得することができます。このプログラムに参加するには、累積GPAが2.2以上で、学習意欲が高いことが条件です。また、「SAP」の代替科目として「Summer English Camp in OSA」(1週間集中英語研修)と「Short Overseas Program」(オーストラリアで5週間研修)があり、専門分野を英語で研究するための準備学習として重要な役割を担っています。

○専門プログラム
専門科目群として、「国際問題」「英語教育」「英語学」の3分野を設定しています。専門分野については、3 年次・4 年次のセミナーを核にしながら、学生がそれぞれの興味に従って研究を進めていきます。セミナーでは論文作成を通してより深い専門知識を習得し、研究発表を繰り返すことで表現力や説明能力をつけます。

●学科の学習環境
英語能力を育成する上で、カリキュラムを補完する働きをするのが学習環境です。英語学科では、①学生・教育間のコミュニケーションは基本的に英語で行う、②定期的に英文News Letterをメールで配信する、③ Study Advisorとの面接を通して学習成果を検討する、などの学習支援を行っています。高度な英語力や専門性を身につけるためには、授業と授業外の活動が有機的に絡み合い、相乗効果を生み出すことが必要です。英語学科は、学習環境にも配慮しつつ、より良いプログラムを提供できるように検証を続けています。

人間関係学部心理学科 【詳細】

心理学科は、基礎から様々な専門領域に至るまで、体系的でありながら幅広い総合的なカリキュラムを用意しています。学習内容は、「集団・組織の理解と社会貢献」と「こころの理解と対人援助」、「日常における心理学」という3つの視点で分けることができます。「集団・組織の理解と社会貢献」は社会という集団的人間関係を理解し、観る力を備え、組織・企業における人間関係をマネージメントし、動かせる人材として育つための内容を学びます。「こころの理解と対人援助」では人の成長や生きる活動において、こころの働きを理解し、自己発見と他者への理解を深め、さらに、援助的な関わりを学ぶものです。さらに、「日常における心理学」とは、これら双方に関わる、社会、経済、生活といったさまざまな領域の学習内容から人が生きる活動の基盤を理解しようとするものです。
また幅広い理解を助けるために、共生という視点に立ち用意されている学部共通科目、「大学での勉強」に必要な英語力やコンピュータ(情報ネットワークも含む)の運用能力といった基礎的スキル、本学の精神に触れるキリスト教関連など、大学共通科目もカリキュラムに組み込まれています。
以上の目標を達成するために、1年次では、スキルに関する大学共通科目と、心理学の基礎に関わる科目を中心に学びます。具体的には、「心理学科での勉強」に必要な基礎的能力をつけるために、基礎演習が必修となっています。さらに、心理学とはどのような学問であるのかを知ってもらうために、心理学全般および中心となる領域それぞれについて、入門編となる科目( 必修・選択) を履修します。
2年次では、心理学全般の基礎をしっかり身につけるため、心理学実験という演習科目を必修としています。さらには、心理学科ならではの様々な領域が選択科目として用意されており、心理学やその周辺領域全般をしっかり学習します。
また、1・2年次を中心に編成されている学部共通科目を通して、人間関係を学ぶための基礎を固め、応用力をつけることも目指します。
3年次になると、コースに分かれて、より専門的な心理学領域に触れ、学びを深めたり、心理学に隣接する領域に触れ、視野と応用力を広げます。また、演習(ゼミ) による研究活動も始まります。「キャリア心理コース」には、組織の中で良好な人間関係を築き、企業活動をより円滑に行うことを実現したり、家族や友人などのプライベートな人間関係を充実させたり、マーケティングなどの企業活動や、社会活動の展開に大きく役立つための科目が並んでいます。「臨床心理コース」には、学校、家庭、対人関係など、日常生活の様々な場面で私たちが抱えうる心理的問題の解決やよりよい自分を生きるためのこころとからだの成長及び健康増進を目指すため、こころの理解を深め、幅広い視野を備えるとともに、実践的手法を学ぶカリキュラムがそろっています。また「生活心理コース」は、心理学の基礎知識を学びながらも、専門領域を心理学に特化せず、幅広い領域に視野を向け、生活全般を豊かにすることを追求する人のための領域となっています。
4年次は、必修科目卒業研究を中心に、大学4年間の勉強と研究の成果を実らせます。

人間関係学部子ども発達学科 【詳細】

子ども発達学科では、「人間関係学部」のカリキュラムポリシーを基盤に置きながら、次の3つの視点を基に、本学科のカリキュラムポリシーとして、4 年間の学習内容を充実させていきます。1.子どもを学ぶ(子ども学)ために、幅広い学問領域からのアプローチを試みます。2.子どもはもちろんのこと、保護者や地域に対するこころの援助ができる保育・教育者を育てます。それらをよりよく実現するための保育・教育・相談の理論や方法、および技術についても実践的に学んでいきます。3.これら全般を通して、キリスト教を基盤とした「愛」の精神を貫き、保育・教育者としての人間的涵養を図ります。
「子ども学」には、さまざまな学問領域からのアプローチの方法があり、本学科に所属する教員は、それぞれ異なる専門領域から独自の「子ども学」を展開していきます。また本学科における学修では『子ども発達センター』をさまざまな形で活用し、実践的な学習活動を展開します。
1年次では、その基礎となる「子ども学概論」、そして「子ども学フィールドワーク」により、子どもを取り巻く場について体験的に学びます。さらに、その学問的裏づけとなる「発達心理学」や「生命科学入門」「健康科学理論」「保育原理」「教育原理」「社会的養護」「社会福祉概論」「子どもの保健」「子どもの食と栄養」等で子ども理解への基礎作りを目指します。「初年次教育」「スチューデントスキル」「生活基礎技能」といった基礎カリキュラムを履修し、これからの学生生活や学びの基礎を築きます。その集大成とも言うべき、後期の最後には保育士資格取得に関わりなく、全員が児童福祉施設実習を体験します。
2年生には、1年次の学習内容をさらに深化させた「子ども学フィールド演習」、「子ども学観察演習」のほか、「児童家庭福祉論」「子どもの発達と学習の心理学」「教育保育課程総論」等を学ぶとともに、「保育実習Ⅰ」「幼稚園教育実習Ⅰ」が実施されます。本学年ではこうした実践力を高めるための科目の充実を図り、保育所をはじめとする児童福祉施設や幼稚園・小学校など学校体系について理解するとともに、保育の本質・目的を考えます。
3年次には、「子ども学総合演習」によって、1・2 年次で積み上げてきた学習成果を子どもの前で実践するための専門的知識・技術を身につけます。「保育内容総論」「障害児保育」「子ども理解の技法(観察法と統計解析法)」「発達・教育相談の基礎」「教育相談の方法と実践」等の科目に加え、「保育実習Ⅱ / Ⅲ」、「初等教科教育法」、「小学校教育実習Ⅰ」などによって本格的な実践プログラムが展開されます。
4年次には、「特別支援教育論」「子育て支援論」等理論と実践との統合的科目群、あるいは「幼稚園教育実習Ⅱ」「小学校教育実習Ⅱ」を通して本格的な実技・実習活動が展開されます。同時に、これまでの3 年間を通して学んできた子ども学の成果を、自らのテーマに従い「卒業研究」によって理論的・実践的に体系化していきます。
このように「子ども発達学科」で行う教育カリキュラムの4年間の流れは、子ども学という学問体系を通して実現されることになります。小学校教員、幼稚園教諭、保育士の養成は、ある面では密なカリキュラム構成の中で行われますが、本学子ども発達学科で行う教育・学修は単なる免許・資格の取得ではなく、子どもを「子ども学」という学問的視点から総合的に学び、その理解と指導的実践力を高めることを目標とします。

ディプロマポリシー

福岡女学院大学は、キリスト教に基づく学院創立の精神に則り、神を畏れ奉仕に生きるよき社会人として自己と他者の尊厳を理解し、幅広い教養と知識を備えた人材の育成を教育の目標とする。本学は、教育基本法および学校教育法に則った教育課程を通して、実践的なコミュニケーション能力を身につけるとともに、深く専門の学術に関する研究を行ない、かつ所定の単位を修めた者に卒業を認定する。