受験生へのメッセージ②:目標はどこに?

英語を学ぶ者にとってどこに目標を置くかは大切な課題です。どの程度の英語力をつけようとしているのか、いくつかシナリオを考えてみましょう。

  1. ネイティブスピーカーのような能力をつけたい
  2. 仕事で英語が使える能力をつけたい
  3. 外国人とコミュニケーションできる能力をつけたい
第1番目のネイティブ(母語話者)のような能力をつけたいという希望は理解できますが、現実的ではありません。生まれたときからバイリンガル(二言語使用)の環境で育った人はこれが可能です。母語話者というのはことばを自由に使うことができるだけでなく、どの表現が適切でどの表現が不適切かを判断する能力を持っています。英語を非常にうまく使う人でも、母語話者の直感を理解できる人は少なく、語彙数を含めて母語話者と外国語学習者の間には溝が存在します。
 
第3番目の目標もよく耳にします。英語学習者にとって将来外国人と自由にコミュニケーションができる能力を身につけたいというのは切実な願いです。しかし、これは漠然としていて具体的ではありません。何のためにコミュニケーションをするのか、ここが大切な問題です。つまり、能力をつけたいという希望は分かるのですが、能力がついた後で何をするのかという目的が明確でないのです。
 
英語の能力を高めたいという人には2番目のシナリオが現実的でまた理想的です。大学を卒業すると仕事やその他の手段を通して社会と関わっていきます。仕事で英語を使うためにはどのような力をつける必要があるのか、どのような仕事を目指すのか、仕事を通してどのように具体的に英語と関わるのかといった問いを冷静に検討しなければなりません。
 
英語の習得は時間と労力がかかります。また、文化や政治・経済など社会と切り離してことばを学ぶことはできません。つまり英語を学ぶということは、英語を通して一般教養を身につけるということでもあります。そのためには具体的にプランを立て、効果的に実行するストラテジーが必要となるのです。英語を学ぶ人は上記のことをふまえて、自分の進路にあった大学を選択してください。 

HP担当者 | 受験生の皆様へ | 11:32

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