2013年03月01日
子育てと祈り
子どもたちの姿を見ていると、まるで絵本「はらぺこあおむし」の青虫のようです。泥んこ、ドッヂボール、竹馬、鬼ごっこ、ブランコ、積み木、お絵かき、ままごと・・・と、青虫が毎日いろいろなものを食べるように、子どもは遊びを食べて自らの体力知力社会力そして心を大きくしています。
やがて青虫はさなぎになります。じっと時を過ごします。そしてある時さなぎは蝶になります。きれいな大きな羽根で宙に羽ばたきます。さなぎからは想像もできない素晴らしい変身です。
青虫の成長は子どもの成長と同じだなと思います。青虫は子ども時代。さなぎは思春期。そして蝶は自立の時です。青虫の時はただただ食べて遊び大きくなります。何でも食べてはらはらする時もあります。どこへでも行って青虫が鳥や虫に食べられないか心配もします。
さなぎになると全く動きません。様子を見ようにもさなぎの中を見ることはできません。食べさせようにも口を開けません。さなぎの中を想像しながらただただ待つのみ、見守るのみです。実はさなぎの中では蝶になるためのものすごい変化をしているのです。ひょっとしたら人生で一番大忙しかもしれません。周りにいる人は見えないだけです。そしてその時が来ると、さなぎは蝶となって羽ばたいていきます。感動の一瞬です。子どもたちと「さようなら、げんきでね」と蝶に何度も手を振ったことを思い出します。
子どもの成長を愛を持って見守ることはとても難しいことです。わが子の思春期に「うるさい!ほっといて!」と何度言われたことでしょうか。子どもをわかっているようでわかっていない、見ているようで見ていない私でした。
きっと世の親はこうして子どもと又ある時は自分自身と格闘しながら子育てをしてきたのではないでしょうか。私たちに命を下さった天の神さまは、この格闘をおやおやと思いながらあたたかく見守っていて下さることと思います。神さまにはみんな大切な子どもです。神さまが成長させて下さいます。親は祈るのみ。子育ての原点はやはり祈りです。幼稚園は保護者の皆様と共に子どもたちの成長を祈り合いそして支え合い喜び合う場でありたいと思います。